書斎に茶室。文豪志賀直哉のお宅訪問「志賀直哉旧居」(奈良)

 

ありゃりゃ。もしかして、さっきの坂道がそうだったのか!?
通り過ぎてしまった事に気づいたのは、もうだいぶ先の方まで歩いた後。
慌てて今来た道を引っ返し、モータープール(←大阪人にのみ通じる暗号らしいよ。駐車場ねー)横の
なだらかな坂を上って行きますと…

志賀直哉旧居に到着だ!
(やっと来れた!ずっと前から見学したいと思ってたので感慨深いっす。志賀直哉好きなのよねぇ)

 

「おはようございます。本日の建もの探訪は…。」
(関西人ならこえぴょんの小枝不動産の方を真似するべきだったか!?)

余りにも似ていない渡辺篤史さんの物真似をしながら、
まずはお屋敷の外観&全景をまじまじと見物してみました。
…ほぅほぅ、これは凄い奥行きですねぇ~。

志賀直哉旧居とは。
昭和4年から13年までの間、家族揃って住んでいた建物で、設計は志賀直哉自身によるもの。
代表作「暗夜行路」はここに居た時に書かれたものなんですって。
公式サイトに詳しく説明が書かれてますのでそちらでどうぞ

門にはお馴染みの登録有形文化財の標識!

思ってもみなかった立派で大きく広いお屋敷に
ドギマギ胸の鼓動を響かせながら門を潜ります。
(こじんまりとした小さな質素な佇まいだと勝手に思ってましたのよ)

 

庭木はまだ色づき始めの頃合いでしたが、
いい感じに西日でキラキラしててとても美しうございました。

 

お歳暮を届けに恩師の家を訪問したような気分で上がります(ちょっと緊張している自分が可笑しい)。
なんか全く資料館(?)に来た感じがしないのよね。ハコモノ的雰囲気が皆無なのだ。

 

公式サイトに邸内図が載ってますんでどうぞご覧くださいませ。説明も載ってるよ!

屋敷内に上がりますと、中庭に面して正面真っ直ぐ&右手に廊下が伸びてまして、
その角部分にある納戸が受付になってました。
入館料を払って、早速二階へ移動(見学順路は二階からと教えてもらいました)。
…しかし昔の家屋は天井が低いんで、移動しづらいのぅ。特に階段がキツイ。

 

2階の書斎。暗夜行路はここで書かれたとの事です。

ってか、すんごい良い感じのお部屋ですやんんんんん!
これは居心地が良すぎるわぁ。
ステキなお部屋に、こころ蕩けっぱなしです。

 

2階客間から見るお庭と、階段横の窓からの紅葉。
ここは知る人ぞ知る紅葉スポットなのだと思いました。見頃の時にまた来よう。

 

2階見学後は1階へ降り、納戸の前を通って奥へと向かいます。

1階書斎。先ほど二階から見た庭に面した書斎なんですが…
あああああああああああああ!これは良い!これはスバラシイ!理想的空間だわ!
ずっと頭の中で描いていた憧れの書斎が目の前にあるという奇跡、そして興奮ッ!

一日中(と言わず、一年中、いや毎日ずっと)こんな書斎で読書したいわぁ。
んで、ちょっと疲れたらボケーっと庭を眺めるのよ(思いっきり現実逃避)。

完璧な書斎に時を忘れて見入ってましたが、
おっと、行く場所は他にもあるんだから…と後ろ髪を引かれる思いで書斎を出、
次に入ったのが横の部屋の茶室。

茶室から中庭を眺めてほっこり。

 

茶室を見学後は、廊下をずんずん進んで中庭向こう側を見学しに行きます。
書庫・浴室を見学しながら進んで行くと、食堂に到着です。
覗いてみると、中には人が何人も居て、スクリーンに映った映像を見て話してらっしゃいます。
会議?いやいや何かの勉強会の様だ。
さっきから聞こえていた話し声はこの人達やったんやね。
(僕以外の来館者は女性二人しかいないほぼ貸し切り状態だったんで不思議に思ってました)。

流石にずかずか中に入って見学するわけにはいかないので、

食堂横を抜けてサンルームへと出てみました。
いやぁ、このサンルームも良かったんだよなぁ。

椅子に腰かけちょっと休憩。テーブルの上に置いてある感想ノートを読んだりしたよ。

 

いい天気だったので天窓からの光が綺麗でしたなぁ。
んで、隣の部屋へは茶室の躙り口の様な扉から行きました。
背中がイテテテテ。

 

子供部屋や直哉の部屋、中庭などを見てから一旦サンルームに戻り…

 

裏庭に出て散策。
その後、家の北側の細い道を進んで書斎に面した庭に出て、
見学終了です。

 

いやぁ、志賀直哉旧居、ほんとに良かった!
ぼかぁ建物にはあんまり興味が無い人なんで、これまでこういった建物を見てもふぅーんとしか
思わなかったんだけど、この屋敷はこれまでと違ってまた来たいなぁなんて思いましたよ。
素晴らしかった!

 

おまけ その1
庭を抜け玄関に出ると、自撮りに興じるオバさんが居た。
僕を見るや否やデジカメを渡してきてお願いしますと言ってきた。
おおぅ。本日二回目の記念撮影を頼まれてしまった。
まだ昼間の国立博物館でのトラウマも癒えてないというのに…
(その時はスマホを渡されたんだけど、操作方法がわからず上手い事撮ってあげられなかったのだ)
しかも隣に旦那さんらしき人も居ますやん。そっちに頼んだらいいのに…
と思いながらも頑張って撮ってみた。
だけど、写り具合がよろしくなかったらしく何度も撮り直しさせられたのであった…。
ちなみに近くに居たオジサン、まったく関係の無い赤の他人だったようです。
その癖、ずっとおばさんの近くに居ておばさんの方ばっかり見てたんだよなぁ。…な、何者!?

おまけその2

 

最初、隣の建物が志賀直哉旧居と思いました。
こっちも登録有形文化財。たかばたけ茶論。

 

(平成29年11月訪問)

志賀直哉旧居 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆☆ ゆったりのんびり過ごせます。
ヘンテコ度 ★★★★★ ヘンテコ要素は無し

入館料 大人350円
開館時間 9:30~17:30(3月~11月)9:30~16:30(12月~2月)
休館日 年末年始

 

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