平日しか開いておらず、しかも見学するには事前の予約が必要と、
見学するには中々の難易度を誇る資料館が河内長野にあるのをご存知?
その博物館の名は「すだれ資料館」。
簾を生産販売している会社さんが運営している、
いわゆる企業系ミュージアムですな。
…簾専門ですぜー。
一つのテーマをひたすら追求したマニアック極まる資料館!
展示テーマに何ら興味が無くても、こういうとこへこそ行かなきゃ
ハコモノめぐらーの名が廃るってもんですわい。
七月某日。ギラギラと日差しの強い夏空の下、
河内長野駅出発のバスはずんずんと山の中へと進んで行く。
有名な名刹天野山金剛寺のすぐ傍のバス停で降りると、
すだれ資料館は目の前にあった。
…なんという便利さ。駅からは遠いけど、交通の便は良しだな。
んじゃまぁ、昼過ぎからの予定もありますんで
(この後、もう一つ企業系ミュージアムに予約を入れておるのです)、
早速すだれ資料館へ入りますか!と入口へ向かうと…。
あ、あわわわわ。開いていない!
うぉぉぉぉぃ!予約したはずなのに開いてないってどういう事やねん!
と、同行者の胸ぐらをつかんで激しく叱責!
僕は貴様が謝るまでグーで殴るのを止めないッッッ!
これは、コイツまたやらかしやがった?
なんて思いましたが(同行者はこれまでに何度もやらかしてきた前科があるので)
実は入り口が違ってただけというオチ。
焦って入り口を探している犬面犬氏の写真。建物の周りをひたすらぐるぐるぐるぐる…。
これはこれで面白い展開だ!と記念に撮っときました。
すだれ資料館は新築の様でとても綺麗でしたな。オシャレ感がスゴイ!
担当の方に連絡をして入り口を開けてもらい早速中へ入ると…
とても良い香りがする!
ぬぬっ!そうか、これは…簾の匂いか!
館内は暗めの照明で、ちょっと幻想的な感じ。
そしてすだれ資料館の名に恥じない、あちらこちらすだれすだれすだれ。
これでもかと言うくらいすだれだらけでした。
展示内容も、すだれの歴史や作り方などすだれ満載です。
僕達が見学している間は資料館を開けてくれたお兄さんが横についてくれて、
色々と説明をしてくれました。
そして、一通り見学が済んだ後、
予想していた事とは言え、恐れていた質問を受ける時が遂にやって来た!
「すだれに興味とかお持ちなんですか?」
…そりゃ聞きますよね。わざわざ平日の朝から見学に来るのですから。
さぁ、どう答える。
正直な所、すだれに興味はない。全くと言っていい程ない。
ちゃんと正直に、マイナーな場所やB級スポット巡りが趣味で、
すだれ専門というかなりのマニアックさに惹かれたんです~、って言っちゃう?
…いやいや、それは失礼だよなー。
…なんとか考えた末にたどり着いた答えが、
「博物館巡りが好きなもので色々な所を回っています」
というとんでもなくベタなもの。…まぁ間違いではないからいいか。
すだれ資料館の涼しさと、
意外と興味深い展示内容のおかげで、何度も展示室内をぐるぐると見学してたのですが、
そろそろバスの時間も気になる頃合いだ。
だけどだけどだけど。
わざわざ予約までして来て、入ってまだそれほど時間も経ってないのに出るのは失礼だよなぁ…。
でも、興味もなさそうなくせにいつまでいやがるんだコンチクショウ!なんて思われてるとしたら…。
という心の葛藤の中、心を鬼にして俺は言った。
「ありがとうございました!」
外へ出て一目散にバス停へ向かう。
自然と駆け足になっていたのは仕方の無い事でしょう。
果たしてバスはあるのだろうか?
こういった所では、経験上一時間に一本もあればいいほうだからなぁ。
バス停へ着くなりバスの到着時間を確認する。
すぐさま時計を見ると、バスの到着時間ぴったりでした。
って事は…。
おいおいおい!もしかしてもう行ってしまったって事だよね!?
うわーぁぁぁ。
今からこのクソ暑い中1時間も待たなきゃならんのか?
(バスが次に来る時間は1時間後だった)
どうするどうするどうする…。
もういっぺん資料館に入れてもらう?それは流石に駄目だろう。
なんて色々考えていたら…
バスがキターーーッ!
もうちょっと資料館を出るのが遅かったら1時間待ちでした。
珍しく勇気を出したのが良かったようだ…。
(ってか、最初からバスの時刻を確認しときなさいよって話)
館内の様子はすだれ資料館の公式サイトで詳しく載っていますので、
そちらでご覧になってくださいませ。(グーグルマップで館内を探検できるぞ!)
(平成20年7月訪問)
すだれ資料館 公式サイト
おすすめ度 ☆☆★★★ 平日・要予約というのがなかなかのハードル。
ヘンテコ度 ☆☆★★★ 簾がテーマの博物館のマニアックさよ!
入館料 無料
開館時間 10:00~16:00
休館日 土・日・祝
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