元銭湯、今は民俗資料館の甚風呂で昭和の映画ポスター展を見た。(和歌山)

湯浅に来てからずっと気になっていた謎の甚風呂。
観光案内所のお姉さんにはこれ以上ない程のオススメをされ、
観光案内のパンフレットにも載っている場所である。
どうやら湯浅屈指の観光スポットのようだけど、
甚風呂とは一体なんなんだろう?
んー、想像するに、古い昔のお風呂屋さんが文化財登録されてるとかなのかなぁ?

案内所で貰った地図を片手に、甚風呂目指して醤油蔵角長本店から歩いて行きます。
途中何度も近くで営業中のしらす丼が食べられるお店に惹かれましたが、
(しらす丼地図の使い勝手の良さったらもう!)
ここは初志貫徹(湯浅駅近くのお店のしらす丼に決めていたのだ)、
頭にちらつくぷりっぷりのしらすを
何とか打ち払って進んで行きますと、
おやおや?この狭い路地に入れとな?

お相撲さんだと挟まって動けなくなるんじゃない?
と言うくらいに狭い路地(言い過ぎ)に入りますと、何やら変わった建物がありました。
門と言うか塀と言うか、算盤の珠の形に開けられた覗き穴(でええのか?)のアートっぽさ。
薄い群青色が何ともオサレなんだなぁ。
もしかしてここ!?

 

そう、ここが甚風呂でした。

どうやら甚風呂は民俗資料館で、中では古民具などが展示されているようです。
それにしても甚風呂の文字が入った暖簾が恰好ええなぁ。

(そうそう、この甚風呂の路地を挟んだ向かい側には湯浅街並み交流館という施設があって、
またハコモノ発見!と喜んだのですが…。安定の閉館ッ!
湯浅来てから何度目の閉館よ?)

暖簾をくぐって中へ入ると…。

うはっ!これはレトロ!
懐かしの昭和の銭湯がそこにはあった!
左側には男湯。

男達のパラダイス、女湯は右側だ。

どうやら浴場を使って昭和の映画のポスターの展覧会を行っているようで、
こりゃぁええ時に来たわ!昔のポスターとか大好きなんだよねぇ。とテンション上がりまくりです。
最初、民俗資料館・古民具資料館って書いてたから、皿とか陶磁器ばっかり並んでたら
どうしようかと思ったけど(民芸には興味が…)、これは大当たりの予感!

甚風呂は幕末から昭和の50年代まで営業していた本物の銭湯との事。
漢の憧れ風呂屋の番台も健在。ただ残念ながら上がる事は出来ませんでしたが。
(そういや下町風俗資料館ではまだ番台体験できるんだろうか?)

甚風呂は結構小っちゃなお風呂屋さんで、
こんなにこじんまりしてたら芋洗い状態だったんじゃないかと思うほどでした。

入口に置いてあった甚風呂の名前が入ったスリッパを履き、順路に従って中を見学です。

 

まずは男湯から。
風呂場の壁には昔の映画のポスターや湯浅の街並みの写真がかかっておりました。
浴槽は結構小っちゃめで、底が女湯と繋がってましたよ。…こ、これは浪漫ですな!

さぁ、お次はいよいよ女湯か!
でも、甚風呂、展示も良いし凄く面白いんだけど、男湯と女湯の二カ所だけだと
あっと言う間だよなぁ…なんて思っていると、
あれあれ?なんだあの入口は。

そう、男湯の奥の方の壁に、実に不自然な感じで入り口があったのです。
実は男湯から銭湯の裏の方に回れるようになっていたんですな(銭湯の焚くところだね)。

順路に従って進んでいきますと、まず太鼓やお神輿が展示されている部屋に入り、
そこから銭湯の裏側、というか奥っ側になるのかな、住居用の屋敷が建っていて、
そこも展示スペースになっているようでした。
浴場部分のみの展示とばかり思っていたので意外とボリュームがあったことにビックリ。
外から見た感じと違って、こりゃぁ見応えタップリだ!

まずは順番通りに住居用の方の家へ行ってみますかな。
と、その時であった。
庭から人がいきなり出てきて、お互いに「んぎゃっ!」とビックリだ。
ここまで誰にも出会ってなかったので、貸し切り状態だと思ってたよw

そしてそして、お屋敷に上がるとそこには甚風呂の係りの方がいらっしゃって
またもやビックリだ。

 

こちらのお屋敷は古民具などの展示場になっておりました。

 

2階も展示場になっていて、なかなかヘンテコな道具が置いてあったなぁ。

 

どうやって作るのか見れば見るほどわけわからんアイスクリーム製造器!
他にも時代がかった薬の看板とか色々ありましたわ。
この薬の看板なんて誇大広告にひっかかりそうな名前だわ。

見学後、一階に降りて住居部分を出て、
銭湯の裏側、釜焚き場所を見学してから女湯へと移動します。

 

こちらでもポスターがぎっしり。

インパクト大だったこのポスター。
女優陣の顔、特に真ん中の人はスレスレだ。

イエーイの高島パパさんカッコええな。

 

甚風呂、無料の施設なのにこの面白さはスゴイ!
流石、観光案内所でお勧めされた場所だけの事はある!と大満足でした!

 

甚風呂を出た後は、海沿いを進んでいきます。
湯浅でやらなきゃならないことは、後はしらす丼を食べるだけ。
さぁ!食べるぞー!と駅に向かって歩いて行ったのですが、
どうやら食べようと思っていたしらす天丼のお店は途中で道を間違えたらしく、
既に通り過ぎてしまった後でした。
そうこうしている内に、いつのまにやら駅に到着。
おいおいおい、これってまた昼めし食わないパターン?
仕方ない、電車の時間だけでも確認しとくか…って、え?三分後に到着!?まじかよ。
ってことは次は30分後だから…。どうするどうする。

ええい!しらす丼食わずにどうするんよ。ここを逃すともう本日昼飯抜き決定じゃん。
そもそも今回の和歌山旅行の目的の一つが、湯浅でしらす丼を食べるんだったから、
それを外すって事は無いわ。
ってことで、駅からだと走れば1分くらいでしょうな、当初予定していたもう一つのお店
かどや食堂にダッシュです。頭の中は生しらすと釜揚げしらすでいっぱい!
どっち食おうかどっち食おうかと店先に駆け込むと、
まさかまさかのドアは固く閉まっていたのでした!

あああああまたやっちまった!

ご飯やさんには昼の営業時間があるって事をすっかり忘れていた!
かどや食堂さんの営業時間、昼は14:00までだったんだよね。この時すでに3時近く。ダメじゃん。
(ちなみに他のお店は開いているところが多かったです…)

これだったら電車に素直に乗っておけばよかった!
…って、いやまだ間に合うかも?
慌てて駅に戻る。思いっきり走る。すると、何とかギリギリセーフ!

本日、昼飯抜き決定です。

 

(平成27年3月訪問)

甚風呂 紀州湯浅散歩さんの紹介ページ
おすすめ度 ☆☆☆☆★ 面白い!しかも無料とは!
ヘンテコ度 ☆☆★★★ 銭湯をそのまま資料館にしているのは珍しいのでは。

入館料 無料
開館時間 10:00~16:00 (平日は12:00~13:00まで閉館)
休館日 水・年末年始

 

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