異世界感たっぷりの土間にふりそそぐ言葉群。「語らい座・大原本邸」(岡山)

倉敷川を挟んで大原美術館の真向かいに建つ、
重要文化財「旧大原家住宅」。
つい最近まで実際に住まわれ使用されていたこのお屋敷が、
平成30年に見学の出来る文化施設「語らい座 大原本邸」として
一般公開されるようになりました。

随分と前の春の頃、
激しく散り舞う桜の花びらの中に、でーんと佇む立派なお屋敷の姿を見て以来、
ずっと見学してぇなぁと思い続けておったのですが、
今回遂に念願かなって入ることが出来ました。

先に感想を言っちゃいますと、想像していた以上の凄さ、素晴らしさで、
今回の倉敷旅行で一番良かった場所がこの「語らい座 大原本邸」でした。

大原美術館を出た足でそのまま橋を渡って旧大原家住宅へ向かいます。
暖簾をくぐって邸内を覗くと、うわっ!なんじゃこりゃ!
何言ってんだかわかんないと思いますが、土間には言葉が浮かんでいたんですよね。
な、なにこの異世界空間は!?とまずは軽く一撃を食らいます。
すぐさま受付で入館料を払い、いざ見学スタート。

 

ふりそそぐ言葉

歴代御当主方の言葉が降り注ぐ土間。
なんかスタンドの能力発動っぽさがあって、厨二病心をめっちゃくすぐられましたわ。
これらを背景にしてポーズ決めて記念撮影すればよかった。

「どうだ、俺を乗り越えられるか」
少年マンガ感があって一番好き。
楽しみ方、鑑賞の仕方を間違ってる気がするが楽しかったので良し!

 

積みあがる必然

灯りがともった箱状物体が積みあがっているオブジェ。
説明によると、歴代御当主を中心の幹として積み上げ、
それぞれにゆかりのある方々を周りに配置した物との事。
アーティスティックでなかなかの奇天烈さだ。

有名どころでは大隈重信発見。あとバッチリ児島虎次郎さんもいてはりました。

 

この家で

土間のラストのこの部分では
7代目から8代目に宛てて送られた書簡が障子に映し出されます。
じっくり鑑賞したかったところですが、あまりの暑さにノックアウト。
涼を求めて外へ…って外も直射日光がががぁ!

 

石畳を通って蔵へ

主屋の土間を出ると美しい白壁の蔵が並ぶ石畳に出ます。
それにしてもここ、ほんまに個人の邸宅の中なの?

風情たっぷり。

振り返るとお隣の有隣荘もちらりと見えました。

蔵は展示室になっとります。んでは早速入ってみます。

 

中倉その1 大原家の全仕事

 

こちらでは大原家の歴史が年表でパネル展示されとりました。

 

中倉その2 10年先の見えた人

こちらの蔵では7代当主孫三郎さん(大原美術館作った人やね)に関する物が
展示されておりました。

 

この日の倉敷は猛暑日。気温も37度か8度くらいあったんじゃなかったけか。
熱気が蔵に籠り、あまりの暑さに土間と同じく早々に立ち去る羽目になったのが残念。

 

内中倉 哲学する経営者 & ブックカフェ

続けざまに入ったお次の蔵は…な、なんや!オシャレでスゲェやん!
居並ぶ蔵書が圧巻のこちらは、
片側に8代目当主の紹介展示コーナーを作り、
もう片側半分はカフェになってました。

 

カフェに居られた係の方に聞くと、
この奥には庭を眺められる離れがあって、そちらで抹茶も頂けますよとの事。
ちょっぴり疲れたので、こちらのカフェで休憩するかと思いましたが、
ここはやはり抹茶かと悩む悩む悩む。
しばし同行者と相談の上、決めたのはお抹茶!
そして蘇秦張儀ばりの長広舌を振るってK氏に奢らすことに成功した。
そんな言いくるめられる同行者の様子を間近で見ていた係の方は
「ホントに良いんですか?」と苦笑されてはりましたw

 

離れ座敷 思索の、間

カフェを出て、石畳を更に奥へ進み角を曲がるとそこが離れ。
木々、緑豊かな庭を眺めながら中へ入りますと座敷へと案内されます。

こんなん良すぎやん!

畳の上にぺたんと腰を下ろすと、
少し開けられたガラス障子から入る風はとても涼しく
もうどこにも行きたくない。おれはここから動かんぞぉー!
と心の底から思いました。
あああああ!癒しの極致やん!

頂いたお抹茶もうまうま。暑さでふらふらな体に染みわたるったりゃありゃしない。
お菓子もめちゃくちゃ美味しかったです。

どうぞ庭に出て見学なさってください。
と係の方が仰ってくれましたのでじっくりたっぷり存分に見学だ。

縁側フェチの自分には堪えられない!

 

秋には庭のもみじが大層綺麗との事。
頂いたパンフに載っていた写真を見たんですが、ほんま凄かった。

語らい座 大原本邸。
ホント、来てよかった。

この大原家裏の道は何度見ても素敵やね。さて、次はすぐ近くの新児島館へ行きますぞ!

(令和四年8月訪問)

 

語らい座 大原本邸 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆☆ 大原美術館と共に倉敷に来たら絶対行くべき場所
ヘンテコ度 ☆☆☆★★ 降り注ぐ言葉とかなかなかのヘンテコさだと思う

入館料 大人500円
開館時間 9:00~17:00
休館日 月 年末年始

 

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