日本で二番目に出来た民藝館は元ステキな米蔵「倉敷民藝館」(岡山)

抱き付きたくなる程美しい、
瓦が貼りつけられた白壁の元米蔵を見てじっと考える。

…わざわざ中へ入らなくたって、
門の所から見える、この素晴らしき眺めだけで十分じゃない?
だってここは倉敷民藝館。民藝がテーマの資料館なのだから…。

嗚呼、民藝!僕が全く興味がない分野、民藝。
入ったって興味がないんだからまず楽しめる事はないでしょう。
これまで入った事のある民藝系の美術館・資料館では
ずっとポカーンとしてただけだもんな。

そんな苦手のジャンル、民藝のハコモノを前にして入るべきか入らざるべきかと考える。

 

入館料700円か…。微妙にお高いお値段に、入らない理由を探してみる。
ここまでずーっとハコモノ巡ってきたのでちょっと疲れてるし、
日本郷土玩具館でのダメージもまだ残っている状態。
んー、どうしよう。

ふと、後ろを振り返れば倉敷川。水に浮かぶ桜の花びらが綺麗だわ。
観光と言えばやっぱりこっちだよなぁ。700円もあれば川舟に乗れちゃう。
んー。

でも、僕の旅のテーマはハコモノ巡りなんだから、
やっぱり入っとかなきゃならんよねぇ。
中を覗いただけってのは、行った施設にカウントできないからなぁ。(ハコモノめぐらー鉄の掟)
それに倉敷には滅多に来れんし…。んー。

ここまで来るとセイラさんに叩かれても何も文句の言えないウジウジレベルである。

悩ましげに蔵を見ていると、左側の蔵からアベックが出て来た。
女性はすごく満足げな表情をしていたが、男性の方はすごくつまらなさそうだった。
ぷはっ。こりゃぁむりやり彼女に連れてこられたんだなw
…彼だって頑張ったんだから俺も見るしかねぇなと、謎の元気を貰った。

そもそもこの米蔵自体がすごく美しいので民芸関係なしに普通に近くで見てみたい。
…よし!入ろう!
と、時間もないのにここまで悩む事10分近く。まったくもって情けない限りである。

入り口は右側から。
中へ入ると受付があり、その前では皿などが売られていました。
でっかい下駄箱に靴を入れ(なんか銭湯みたい)二階へ上がります。

 

さすが民藝館。皿などがいっぱいだ(白目)
だけど、よくある資料館のようにこれでもかと息が詰まるほど並べてるのではなく
ほどほどの距離感というか、すごくのんびりとゆったりと見られるように展示されていました。
空間がちゃんとあるんと言うんかな。上手いこと言えれへんけど。
道具類だけでなく建物自体を見てくださいというような展示に感じました。

途中途中ゆったりと休憩できるようにスペースもとられているし、なんかすごいええ感じやわ。
館内上がったり下がったりでちょっとアスレチック気分もあって、
民藝館の癖にちょっと楽しいじゃないか。
この民藝苦手の僕を楽しませるとは…
やるな倉敷民藝館。

 

結局のところ、皿とかはほとんど見ずに蔵の内部ばっかり見てました。
とても良い建物でしたなぁ。
僕が入ったときはお客さんもほとんどおらず、めっちゃのんびりできましたよ。
蔵の中だからなのかすごい静かなんだよなー。
倉敷散策に疲れた時なんかに休憩がてら入ってみるのもいいのではないかと思いました。
無論の事、民芸好きの方は絶対に入るべし。

追記:公式サイトがすごく充実してます。館内の様子から展示物までたっぷりと載ってます。

(平成27年4月訪問)

 

倉敷民藝館 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆★★ 民藝に興味がない僕でも楽しめた。
ヘンテコ度 ★★★★★ まったく変なところなし。

入館料 大人700円
開館時間 9:00~17:00(3月~11月) 9:00~16:15(12月~2月)
休館日 月 年末年始 展示替えによる臨時休館日有

 

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