なぜに倉敷にゲゲゲ!?「倉敷ゲゲゲの妖怪館」(岡山)

名古屋と和歌山への日帰り旅行で使った「春の青春18きっぷ」は残りあと三回分。
1回は岐阜の薄墨桜を見に行くとして、残り二回分はどこへ行こうかなぁ。
と、座禅を組んで考えてみた。
ぽくぽくぽく…ちーん。んんんんんむぅ!閃いた!
東と南に行ったのだから、次は西にするか!
…実に安直極まりない理由で行き先は決定した。

んで、その行き先はと言いますと…岡山!
有名観光地からヘンテコスポットまで何気にたっぷり目白押しな岡山に決めた!
これまで電車の乗り換えで利用する事はあっても、一度たりとも駅前にすら出たことがなかったんだよね。

岡山城に後楽園という超王道A級観光地。
いやいやここは総社に行って金田一耕助ごっこ(ボッチで)にするか。
唯一岡山県内で下りた事のある児島でジーンズ関連を回ってみるのもいいかもなぁ。
ああああああああああ!行きたい場所がいっぱいあって、わくわくしてきたわー!

 


 

とても朝が弱いアタクシ、少し遅めの7時50分発の新快速で大阪駅を出発です。
姫路でまず一回目の乗り換え。乗った相生行の電車はそこそこ混雑していて(7割くらいかな)、
すでにアタシの体力は赤ゲージという有様。
それでもなんとか車両ドア付近にある引き出しタイプの椅子をゲット出来たので、
体力回復の為にすぐさま椅子を引き出そうとすると、横に立っていたおじさんが僕より先に出そうとしていたんだな。
ガハハ!オジサンはせっかちさんだなぁと、自分の事を棚に上げて見守っていると、
このオジサン、ビックリするほど力が無くて全然椅子を引き出せない。
うそーん。どんだけ握力ないのよ。
それならアタシに任せときなさい、と代わりにスルッと引き出してあげた。

では早速座りますかと、オジサンの方を見てみると、
オジサンはオジサンのすぐ横に居たお爺さんをじっと見つめていた。
おお!関根潤三!と思わず叫びそうになったほどの真っ白い雰囲気が漂うそのお爺さん、
直立不動でおじさん越しに椅子をじっと見つめていたのであった。
な、なにこれ。コレ、お爺さんの為に椅子を引き出した雰囲気になっているやん。
関根さんからのプレッシャーに耐えきれなかったオジサン、
苦笑いをしつつどうぞ座ってくださいとお爺さんに勧めた。
うん、えらいよおじさん。あんたは立派だ(ちびまる子ボイスで)。
んじゃアタシとお爺さんで座るとしましょうか…
と、並んで椅子に座ろうとすると、その関根さん、あろうことかおじさんの前部分のとこじゃなく
そのまま横にスルッと移動してきてアタシの前の空いているところにちょこんと座った。

え?
近くに居た人皆、え?ってな感じになってた。
今更、元々オジサンが座るはずだったとこへ座ろうだなんて格好悪くてできやしない。
オジサンの方を見てみると、こちらをじっと見つめていた。
仕方ないのでオジサンにどうぞと勧めると…
無視された。

何とはなしに気まずい雰囲気の中、
まぁ相生まですぐだろうから別にいいかと思いきや、意外と姫路-相生間長いやんけ!
更に体力は減少だ。

そんなこんなで相生駅に到着!
赤穂方面の電車には乗ったことがあるけど山陽本線は今回が初めて。
こっから先は未知の領域である。
さぁ行くでぇ~と乗り換えの岡山行きに乗ろうとすると、んんむむむ?
ドアが開かない。
よくあるボタン式?と思って探してみるもボタンなんてありやしない。
どういうことやねん!?とプリプリしているとアナウンスが流れて来ました。
「自動ではないので手で開けてください。」
だって。…へ?

人生初、手で電車のドアを開けてみた感想は、結構重かったのであります。
(相生駅以外ではちゃんと自動開閉してました)

ずんずんと山の中を進んで行く電車。
各駅止まりで進んで行く山陽本線はめっちゃ時間がかかりますな。
岡山までは大体1時間半くらいだったかな。
ただひたすらボーっと外を眺めてました。
山を出て平野が広がる頃に、ようやくひがしおかやまぁ~のアナウンスが聞こえてきて、
やっと着いたかぁと、ホッとするも、ここからさらに岡山までが長かったってどういうことやねん!

 

なんやかんやで岡山に到着っす。いやぁ大変だ(電車に乗り続けるのは精々3~4時間が限界ですわ)。
今まで岡山には新幹線でビューンと来た事しかなかったから、
新快速だったとはいえすっげぇしんどいです。
あああああ。気軽に新幹線に乗れる身分になりたいよー。

さて。
まずはやっぱり岡山城に行ってみるか!と思いましたが、
向い側のホームに電車が待っていたのを見て迷ってしまう事に。えーっと、行き先は倉敷方面のようだな。

…倉敷かぁ。
倉敷には大原美術館とか博物館・美術館がいっぱいあるんだよな。
確か前に見た倉敷旅行をした人のブログによれば1時間もあれば余裕で廻れますって書いてあったし、
岡山城見た後に行こうと思ってたけど、電車の連絡が出来てるのだったら先に行く方がいいかもなぁ。
ってことで倉敷行に乗った。

くらしき~

岡山駅からは4駅ほどだからすぐ着くだろうと思っていたけど、結局15分くらいかかりました。
意外と遠いな倉敷。難波-堺よりもずっと遠いぜ。

 

この日、昼過ぎから晴れると聞いていた岡山方面ですが、
もうすぐ昼と言うのに未だ曇天模様の空の下です。ハイ。

何となく鶴翼の陣みたいだなぁと思った倉敷駅前の眺め。
駅を出てすぐ左側には天満屋(駅伝が強いことで有名ですな)、
右側には水島鉄道の乗り場が有りました。
確か水島鉄道に乗れば夜景スポットで有名な水島工場地帯に行けるんだよなぁ。
時間があれば行きたいところである。

まずは旅の恒例、駅での観光案内地図チェック。
目指す倉敷美観地区は駅前のでっかい道路をまっすぐ行けば着くみたい。
距離も大したことなさそうだったので、レンタサイクルは使わないでおこう。
(水島鉄道の方にレンタサイクルがありました)

駅前から伸びる右手側の歩道橋で繋がったビルへ歩いて行くと観光案内所があったので、
そこでしこたまパンフと地図とチラシをゲット。これでボッチ旅行も一安心だ。
貰ったチラシの中にはご当地グルメの案内もあったので、昼飯は倉敷で取ることにしようっと。

別の観光案内地図も確認。
個人的にはこっちの方が解りやすくて見やすいです。

駅からブラブラまっすぐ道なりに歩いて行く。
んー、特に変わった所のないごく普通の街ですなぁ。
こんなところにテレビや写真で誰もが一度は見たことがあるに違いない、
これぞTHE倉敷!な風情のある川の景色があるんだろうか…。
とちょっと心配になっちゃうくらいホント普通の都市と言う感じです。

不安を抱えながら進んで行くと、ん?あれか!
見えてきた見えてきた。明らかにそれまでとは雰囲気の違う場所が見えて来たぞ!

美観地区入口に到着。
…でもほんとにここ?
想像していたよりも全然パッとしない感じだけど…。
それに平日だということもあってか、観光客もまばらにしかいないし。んー。
…まぁとりあえず行ってみるしか選択肢はないので、早速行くでー。

とりあえず、どっちへ行けばいいのかわからんので、まっすぐ行かずに左に曲がってみる事にした。
貰った地図を見て確認すると、どうやら大原美術館へはまっすぐ行った方が良かったみたい。
だけど美観地区を全部回り、ありったけのハコモノに入るつもりだから…これでいいのだ!
(美観地区の端っこからぐるっと回って行くこの計画は我ながら壮大だ)
堀端の景色と大原美術館は後の楽しみにとっておくのであります。

 

地図を確認しつつ進んで行くと、着いたのが倉敷本通り商店街の入り口部分。これはええ感じですな。
古い建物やお寺、お店がずーっと並んでいて、お店の前には絵が飾られたりしていました。
大原美術館に展示されている作品の複製なんかな?(←よく知らない)
流石は大原美術館推しの倉敷だ。(そういう事にした)

そのまままっすぐ進んで行きますと、
パッと開けた交差点が現れ、そこにはデッカイ建物ががが!

 

右側の建物は銀行で、左側のは公民館。

 

この交差点では公民館や銀行もレトロな感じですこぶる恰好よかったですが、
左側に広がるこの景色に釘づけでした。
山上のお寺とその下に通るトンネルがなんかカッコエエんだよね。なんか要塞みたいやー。
そして手前の備前焼のお店に居たハニワ君の目立つこと目立つこと。

そうそう、こちらにも観光案内地図があったので確認すると…。
…!?
おー!何という事でしょう。
美観地区の観光案内地図はなんとなんとの鳥瞰図バージョンでしたよ!
あああああ!これは美しい…。

案内地図が鳥瞰図ってのはなんか珍しい気がするなー。
そして現在地や目的地までの距離などんかが微妙にわかりづらいとこがイイ!

地図を見ると、
銀行の横の路地を進めば大原美術館の前に出られるよう。
…そそられる。実にそそられるけど、ここは我慢だ。
ぼかぁ美味しいものは最後に取っとくタイプの人だから
本日のメインディッシュである大原美術館にはまだ食いついちゃならない。
ここはじっと我慢だ。

初志貫徹。曲がった先の景色すら見ず、再びまっすぐずんずん進んで行く。
…んだけど、ぐぐーっ。っと腹の虫が大暴れしはじめてもう大変な状態に。
時刻を見てみるともうとっくに11時過ぎておりますやん。
…ああ、そりゃ腹も減るわ。

幸いな事に、ここらあたりには飲食店がいっぱいあったので食うには困らない。
…だけど、どこもオサレなお店ばかりで、ジャージが正装である男が一人で入るには
中々難しい感じなんだよなぁ。
しかも微妙にランチ時間前だったので入りやすそうな所はまだ準備中だったというね。
むむぅ。

仕方がない。
困った時の観光マップ頼りだ!
と、案内所で貰った地図を開いてみると…
おぅ!これだ!豆腐専門の定食屋!ここに決めた。

場所はまだ随分先にあったので、
昼飯はもう少し我慢する事にした。

元気を取り戻し、お店を覗いたりしながらぶらぶら歩いていると、
突然、妖怪アンテナがびんびんに反応!

うわぁ!鬼太郎じゃないか。な、なぜに倉敷に?

どうやらこのお店の二階にお化け屋敷があるらしい。
どう見ても普通のお土産屋さんのようなんだが、お化け屋敷って…。
こういうのってまず間違いなく怖い奴やんな。

アタクシ、ヘンテコ旅行記ブログを書く人なんだから、こんなのは絶対に体験しておくべきなんだろうけど
お化け屋敷とか大の苦手なんだわ…。だから華麗にスルーした。
…鬼太郎好きだし、めっちゃ気になったんだけどなぁ。(追記あり)

 

この商店街には、謎のカブトガニてぬぐいなど変わったものもを売るお店などもあって、
ぶらぶら見て歩くのがめちゃ楽しかったです。
…だけど、いつまで俺はまっすぐ歩いているのだろう(ふと我に返る)。
このまま行きすぎたらどこへ行っちゃうの?知らぬ間に美観地区から外れちゃったりして。
と、いささか心配になった頃、目指す場所の案内板をようやく見つけた。

いがらしゆみこ美術館!
目的地はすぐそこだ!キャンディキャンディ~♪

追記:鬼太郎のいた建物は、倉敷ゲゲゲの妖怪館と言うらしいです。
   なんでも塗り壁と記念撮影が出来るとか…。
   うわー!入っておくんだったよぅ。くそっくそっ。これでまた倉敷に行く理由が出来た。

 

(平成27年4月訪問)

倉敷ゲゲゲの妖怪館(倉敷帆布) 倉敷観光WEBさんの紹介ページ

 

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