大政奉還の舞台「元離宮二条城」はお侍さん人形展示のパラダイスなのだ!(京都)

肩で風切り御池通を西へ西へと歩く。
気分はちょっぴり幕末の志士である。いやこの風体(いつものお決まりよれよれジャージ姿)だと
いいとこただの素浪人かな。

~東山三十六峰草木も眠る丑三つ時。響き渡るぞ剣戟の音!
きぃえー!今宵の虎徹はめっちゃ血に飢えとるで!~
頭の中をぐるぐるとかけめぐる、有名どころのステキ幕末ワードをひっちゃかめっちゃかにくっつけて
何時の間にか気分は志士から近藤勇に早変わりだ。

…そういやだいぶ前に読んだ新撰組の本に、市中見廻り巡回マップみたいなのが載ってたんだけど
当時見廻りで隊士が歩いてた距離ってえげつなかったんだよなぁ。
いつ何時、相手方と遭遇するかわからない気を張り詰めた状態で何キロも歩くわけでしょ。
…大変だとしか言い様が無い!
それに比べて、たかだか四条から二条城くらいの距離でヒィヒィ言ってたらダメよね…
と反省しきりでございます。
(地下鉄乗ったらいいじゃないか、って?いやいやいや。
祇園祭を見に行った後、そのままの足で向かったんで仕方ないのよね)

 

さて。
これからアタクシが行こうとしている二条城と言えば、
いの一番にあがるのはやっぱり国宝や世界遺産と言うよりも、大政奉還の舞台って事でしょう。

江戸幕府最後の将軍徳川慶喜が、在京中の諸藩の重役を二の丸御殿の大広間に集め、
「わし、政権を朝廷に返上しようおもとるんやけどどないやろか?」と
諮問した場面を描いた絵は、誰もが絶対一度は見たことが有るくらいに有名な筈。
(ほら、あの歴史の教科書に載ってた奴でっせ。wikiの大政奉還のページに写真が載ってますわ)

実は二条城へは以前にも来た事がありま…お!見えてきた見えてきた。(話の続きは又後で)

 

登城したで御座る。
なんかお城周辺は整備中らしく、えらい感じになってました。

 

券売所へ行ってすぐさま入場券を購入。
まずはふはふはしながら大手門をじっくりと観察だ。

…うーむ。近くに寄って見上げると威圧感がスゴイな!
デッカイ大手門は迫力満点でカッコイイ(あまり城っぽい感じはしないけど)。

大手門の前に置いてあった屏風型看板を見てみると、
そこには大きく「大政奉還150周年」の文字が。
ほほぅ。今年は大政奉還から150年の節目の年になるのか。
これは良いタイミングで来たみたいやなぁとご満悦である。
(帰ってから調べてみると、色々とイベントなどが行われるみたいです。
そういや大阪城でも同じような幟がいっぱい上がってたな)

門をくぐると右手に案内所があって、
そこで修復完成記念で特別公開中の東大手門(今くぐった大手門)と
東南隅櫓のチケットが売られてました。
…特別公開かぁ。
ちょっと興味があるから寄ってみたいけど、
今はそれよりもそれよりも…。あれを見なきゃならないから、ゴメン後で!

確かここに武士のリアル人形がいっぱい展示されてたんだよなぁ!
入ってすぐこんないいものが見れるだなんて、二条城エライ!掴みはオッケーじゃん!
って大興奮したんだよね!
その時の事を思い出し、鼻息荒く番所(写真で言うと左側の細長い建物。)へ駆け寄ってみると…

あれれれれ?板戸(でええんかな?)が閉まってて、建物の中が見れへんようなっとる。
確か、番所の中に武士がいっぱい座ってたんだけど…。
もしかして人形展示終了?

以前はこんな感じに展示されとったのですよ(何年か前のお城祭に来た時に撮った写真)。
うーむ。残念だが仕方ないか。でもなんで展示辞めたんやろうね(後でわかりました。たぶんだけど)。

 

気を取り直して先へと進みます。
公式サイトの城内マップのページ

唐門ではきらびやかな装飾・彫刻をたっぷりと堪能。
最近、二条城を特集した番組を見たばっかりだったので興味深かったですな。

唐門を抜けた先に建つのが国宝・二の丸御殿で御座います。

さらっと説明書きを読んで、いざ御殿の中へ!
(御殿内は撮影禁止なので写真はありません)

 

稲妻型(じぐざぐなのよ)した廊下を、
多くの外国人観光客に交じって進んで行きます(そういや珍しく外国人に間違えられんかったなー)。
公式サイトの二の丸御殿の説明ページ

文化財保護のために締め切られた御殿内はまるでサウナのような蒸し暑さで、
障壁画を見学するも全然入ってきませんでした。
(御殿内の障壁画は複製品なので別にいいのだ!本物は収蔵館で展示されてます)
しかめっ面で各部屋の中を覗く子供ちゃん達の方が僕より熱心だったなぁ…。

まぁ正直な所、障壁画よりも大広間が早く見たいわけで…。
武士武士武士!人形人形人形!
ずかずか進んで行くと遂に大広間に到着です。おおー!
有難いことに公式サイトに二の丸御殿の様子を見れる
パノウォークってのがありますんで是非ともそちらでどうぞ!

あああああ!いいわぁ~!臨場感たっぷりの人形ジオラマ、たまんないわ~!
と大興奮!
慶喜さんを見たり、平伏する諸藩の重臣を見たりと楽しさのあまりウッキウキだ。
大政奉還150周年プロジェクトの公式サイトに大広間の写真が載っています

そして以前来た時に感じた、大広間はそれほど大きくないって事は、
それほど気になりませんでした。

~実は、あまりにも想像していた大広間と違って狭く小さかった事に衝撃を受け、
大政奉還ってこんなちっちゃな部屋で行われたのかよ!
がっかりだ!がっかりだ!ここは京都ガッカリ三大スポットの一つだ!と勝手に認定していたのです。
(実際大広間は92畳もあるから大きいんだけどね!勝手にもっと大きいものだと思っていたんよ!

教科書とかに載ってるあの絵だと、めっちゃ広く見えません?トリミングか!?トリミングなのか!?)

大広間の後に見た白書院でも人形でのジオラマ再現があって大満足の御殿見学でした。
(あれ?白書院の人形って前に来た時あったっけかな?印象に残っていない。
それだけ大広間の広さにダメージを受けていたんだなぁ)

 

御殿の後は二の丸庭園へ。

 

広々としていて開放感があり、とてもいいお庭です

庭側から見た二の丸御殿。大広間は左の方ですな。

池を眺めてから更に進んで行き…

此処を抜けると…

本丸やで!
ここまで来ると一気にお城感が出てきます。

 

個人的に二条城の中で一番好きな場所がここ。
高低差があって立体的なところがたまらない。
確か虎口って言うんでしたっけ?(俄仕込みの知識やで。最近、お城関係の番組よく見てるのよ)
折角中へ入れても、守備側に全方向から狙われる所が恐ろしいですな。

そうそう、この場所には昔渡り廊下があって、
二の丸と本丸をつないでいたらしいですよ。
現在、渡り廊下は再建計画中との事。
「ええじゃないか」の京都編で係りのオジサンが説明してました。萩ちゃんカワイイ♪)

 

階段を上がった所に建つのが本丸御殿。

本丸御殿もなかなかの大きさです。そして本丸庭園も広いぞー。

 

さあ天守閣跡へ移動開始。
燦燦と降り注ぐ太陽の下、ちょっとした段差を登るだけでも最早大ダメージである。
(二条城内とても広くて、ここにくるだけでもしんどいのよー)
えっちらほっちら階段を上りますと…

 

天守閣跡からの眺めは絶景でした。濃緑の水を湛える内掘りはまるで抹茶羊羹みたい…。
(あああああ暑い!甘い物…。冷たい物…。)

庭園を出ると本丸御殿の玄関先。
ここも何気に撮影スポットらしく、みんなで並んで撮影会状態でした。

 

西側の虎口を抜け、城の北側を通って東大手門へ戻って行くんですが…
あああああ。めっちゃ遠いよぅ。

歩いている途中出会う清流園というお庭では、
抹茶やかき氷が頂ける茶房前田(公式サイト)と言うお店があるのですが、
この場所での営業は絶妙極まりない!と唸るばかりです。
二条城内を歩きっぱなしで見学していると、そろそろ休憩したいなぁと思うのが
大体この辺りだと思うのよね。

だが、この後まだまだ見に行く予定の場所がたっぷりとあるアタクシ、
ここで休憩している時間はないので先を急ぐ事にします。
次は、収蔵・展示館だ!

 

そうだそうだ、人形展示の事を書き忘れていた!。
公式サイトによると、二の丸御殿大広間の人形は昨年から修復していて
この度ようやく完了+新規作成できたので4月28日から公開していますとの事。
って事は、番所の人形も修復中で、まだ完了してないから展示してないって事なんでしょうな。
ってか、もうちょっと早くに来ていたら、楽しみにしていた大広間の人形も見れなかったのか。
危ないとこやったわ…。

 

(平成29年7月訪問)

二条城 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆☆ A級・B級スポットどちら目線からでもスバラシイ!
ヘンテコ度 ☆☆☆☆★ 人形ジオラマは圧倒的です!

入城料 大人600円
開場時間 8:45~16:00 (閉城は17:00)
休城日 年末年始 毎年12月、1月、7月、8月の火曜日

 

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