日本を代表する、かの有名な忍者ケムマキケムゾウ氏を輩出した甲賀は忍びの里である。
だが、同じ忍びの里である(しかも近所)伊賀と常に比べられたりする所為で、
ちょっとマイナーなイメージが付きまとう、不遇な感じがする忍びの里でもある。
(時代劇でも悪役扱いが多いし)
…まあ、伊賀を代表するのはなんといっても千葉真一だから、
それはちょっと仕方のないところもあるかもしれない。
そんな甲賀では、今でも忍術屋敷が絶賛稼働中で、
忍術修行に励む現役忍者さん達で溢れんばかりと聞き、訪ねてみる事にした。
あわよくば、なにか忍術を習得したいものである。
希望としては神風の術一択なんですけどね(男子学生が選ぶ使ってみたい忍術10年連続ナンバー1!)。
今回、目指す目的地は甲賀流忍術屋敷と甲賀の里忍術村。
まず最初に甲賀流忍術屋敷に向かうことにした。
コレ、最寄り駅のJR甲南駅の時刻表なんだけど、
この本数の少なさにこれからの旅路の厳しさを感じました。
(ちなみに甲賀の里忍術村の最寄り駅は甲賀駅っす)
駅からは徒歩で向かいます。
有名忍者の里だけに、道中忍者グッズを売る店だらけで、忍者の恰好をした観光客でいっぱい!
なんて、まさに観光地化と言う言葉に相応しい光景を想像していたんですが、
現実は全くの正反対でした。
ごく普通の、のどかな山間の風景が広がる甲賀の街。
かえってここまで観光地化されてないという事は、道々に見えるかかしとか、実は忍者!?
なんて、くだらない事を同行者と話しながら歩いていると、なにやら看板を発見だ。
はっ!?
なんじゃこりゃ?
江戸時代のポカリスエットだと…!?
あまりにも気になったので、看板を出していたお店の人に聞いてみたよ!
(いつもはそんなアグレッシブな行動はとらないのに)
「ん?ああそれ。お酒の事w江戸時代は水分補給に甘酒飲んでたでしょ。だから冗談でつけたの。」
ですって。
おおおおぉぉぉ。あまりにも予想していた通りの答えで逆にびっくりしちゃったよ。
酒屋さんの前にあったからそうだろうなぁと思ってた通りの答えで何にも言えなかった。
茶目っ気のあるご主人、かわいかったです。
駅から歩くこと30分くらい(途中、道間違いかけた)。
ようやく見えてきた見えてきた。すんげぇ立派な建物が!
流石は日本で唯一現存する本物の忍者屋敷だ。
ここか!
古くて立派な大きなお屋敷の前には顔ハメ看板。くぅー!出てきた出てきた。雰囲気出てきたよ。
やっぱり観光場所には顔ハメでしょ!自然と小走りになり、門へ近づくと…
先客の子供ちゃんに顔ハメ取られちゃったよ。
そのまま屋敷へ向かい、入館料を払って中へ入ります。
…おお!お客さんでいっぱいや。こういっちゃなんだけど、
かなり辺鄙な場所にあるのにこんなに観光客で賑わっておるとはビックリでした。
観光客の中にはめっちゃ背の高い外人さんもいてめっちゃはしゃいではりましたわ。
お客さん、甲賀に観光とかめっちゃ通やなぁ。
歴史を感じる屋敷内には忍者関連の資料がいっぱい!
そして部屋のあちらこちらには様々なからくりが仕掛けられていて、
見学自由の上に体験も自由にどうぞ。でした。
屋根裏に上がり、息をひそめて部屋を覗き見なんて、
三田村邦彦サン気分を味わった(秀さんやで!)。
一斉にみんなが屋根裏に登ったりするから鉢合わせ率が凄かったな。
いきなり現れた子供ちゃんにはギョッとした。
屋根裏で外人さんとも出くわして、うひゃ!ってな感じになった時はお互いに爆笑でした。
さすがの猿飛でも、カムイでも赤影でもなく、
忍たま推しの甲賀忍術屋敷には、ちょっとくたびれた感じの乱太郎の人形がいてましたわ。
そうそう、人形と言えば、忍術屋敷には隠し戸があったんですが、
そこを開けると中に居たのが床に崩れ落ちた忍者人形!
これには観光客皆がビックリでした。
あと、甲賀忍術屋敷には解説してくださる方がいてはって、忍者の歴史や忍術屋敷について、
忍者の道具の説明なんかをして頂いたんですが、
この説明してくださった女性がとても面白かったんだよなぁ。
忍術についての解説中、
水蜘蛛の説明になった途端に毒舌炸裂!
「こんなものは本当はありませんから。大体、こんなん浮くわけないでしょ。
最近、あちこちで体験できる所とかありますけど、あれ全部嘘ですからね。覚えて行ってくださいね」
吐き捨てるように言ってはったw
思わず爆笑してしまった僕と同行者。
だって、この後行く忍術村で水蜘蛛体験をする予定だったのだから…。
(平成16年11月訪問)
甲賀流忍術屋敷 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆★ 屋敷内をくまなく探検でき童心回帰で楽しめます。
ヘンテコ度 ☆☆★★★ 真面目施設ながら所々にあるB級的な人形がいい味出してます
入館料 大人700円
開館時間 9:00~17:00
休館日 年末年始のみ
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