人形ありジオラマあり!「舞鶴ふるさと発見館」で楽しく舞鶴の歴史を学ぶ。(京都)

田辺城到着時に利用したお城近くの駐車場には、
「郷土資料館を利用の方は1時間無料です」と書かれた
お知らせが貼られておりました。
元々1時間100円と言う破格の安さの上に、
施設利用者には無料券を進呈とか舞鶴凄いねー!とホクホクのオッサン達。
手に入れておいた観光パンフや地図などで郷土資料館の場所を確認すると
どうやら駐車場すぐ隣に建つ大きな茶色い建物の様でした。だけど…
コレ、どう見てもただの役場なんですよねぇ。ホンマにここ?

まぁ考えてても仕方ないし、とりあえず駐車後すぐさま向かった
田辺城資料館を見学の際に
「同じハコモノだし、もしやこちらでも無料チケット貰えるかも?」と
今回の舞鶴旅行での運転手・友人K氏が淡い期待を抱いて尋ねてみたところ…
「いえ、ここではなく駐車場すぐ横の、あの大きな建物で貰えますよ」
と受付の方から教えていただきました。

やっぱり向こうの建物なのね。
でもあの大きな建物って、やっぱり役場にしか見えんのよね。
そんな中に郷土資料館?うーん。
よく区役所とかにあるちょこっとだけの展示コーナークラスなんかなぁ。
まぁ田辺城を回った後で、チケット貰いがてら寄ってみようと結論を出し、
資料館→舞鶴公園内の史跡を順に巡っていたのですが、
そういやいつの間にかK氏が見当たらないではありませんか。

天守台を見た後、奴を探して大手門の方へ向かうと
ひょこひょこコチラに向かってくる所に出くわした!
開口一番「先に行ってチケット貰っときましたよ」と宣うK氏に
ほほぅ、実に関心な奴じゃないか。とお褒めの言葉を与えてやったのですが…
ちょっと待てよ?ハコモノ巡らーとしては肝心なことを聞かされていないではないか。

「オイ、で、郷土資料館はどうだったのよ?」
「いやぁ、よくわからんかった。そんなんあったかなぁ。でも普通にチケットもらえたよ」
と、コイツ何言ってるのかわかんない状態である。

でもまぁそれなら行ってみなくてもいいかな。
この後の予定もたっぷりだし。
と思ったものの!
コイツ、もしかして俺が郷土資料館の展示に夢中で時間もりもり使うの恐れて
隠してんじゃね?なんて疑念が渦を巻く。ぐるぐーる。
腹減ったーなんていいながらニヤニヤしているK氏の顔を見ているうちに疑惑が確信に変わる。
まぁそもそも気になる事仕方なしだし、自分で見ないものは信じないたちなので
「ちょっとホンマにあるのかどうか気になるから見てくるわ。のんびり車中で待っといてくれ」
と彼に言い残し、吾輩駐車場お隣の建物へ猛ダッシュでございます。

あるやん(# ゚Д゚)

こちらの建物はやはり公的施設で、市役所の出張所などが入る複合施設、
舞鶴西総合会館と言う建物でした。
郷土資料館・舞鶴ふるさと発見館はその中の一室で運営されてる模様。

公民館敷地内には有本国蔵翁の銅像がその功績を称えて建っております。
有本さんの事は寡聞にして存じ上げてなかったので調べてみたんですが、
有本さんは実業家且つ政治家で地元の発展に寄与した方との事。
そしてこの公民館が建っている場所にはもともと
有本さんが建設資金を寄付した舞鶴公会堂が建っていたんですって。
wikipedia有難う!

何気なく見た先には田辺城二の丸跡の石碑がありました。
んでは、ふるさと発見館へ向かうとしますか。

館内に入りましてすぐさま辺りをきょろきょろすると、
左手突き当りにあったのが舞鶴ふるさと発見館!
いやぁ、それにしても思っていたよりもでっかいスペースやなぁ。
こんなんどう考えても見つけられますやん。K氏…あの野郎w

まずは来館記念の顔ハメを鑑賞です。

入る前にふるさと発見館内の様子を覗き見してみるとこんな感じでした。
民芸品っぽいのが飾られてて、ちょっとした展示スペースなのかな。
なんてこの時点では思ったのですが…

入ってみたら…なんかあるぅーーーーー!!!

そうです、そうなのです。
舞鶴ふるさと発見館は有料展示ゾーンと無料スペースに分かれておったのです。

入り口前に置いてある案内をきちんと見ていれば
何も驚くことなかったんですがね。えへへ。
(いつも適当にみている人)

何はともあれ、有料展示ゾーンの入り口から見える
控えめの照明の室内に浮かび上がる様々な展示物。
あれもこれも絶対面白い奴やん!
どうやら僕の興味あるジャンルの物ばっかりみたいやで!
と興奮を抑えきれず、
入り口左手横に設けられた受付へすぐさま向かい、
係の方に入館料100円を渡して見学開始です。
それにしても入館料安いよなぁ。さっきの田辺城資料館も安かったけど。

玄関衝立の様に置かれた
舞鶴の海の写真のパネル前に居た鳥さん。
京都府の鳥「オオミズナギドリ」

鳥さんかわいいわねぇと色んな角度で見ていると…
あああああ!なんやあれは!?と入って右手側の展示コーナーで
謎の人達が演武をしているのが見えたのでした。
それに奥の絵は芳年!芳年!ですやん!

思わずふらふらーっと吸い寄せられそうになりますが、
おっとここは我慢。どうやら順路は左側からの様だし、
ご馳走は最後にとっとく主義だからな、僕は。

と、パネル左側から館内を回って行くことに。

 

先史・中世「海とともに生きる」

 

こちらでは浦入遺跡の出土品の展示と精巧なジオラマが展示されておりました。
ジオラマはホント好き。そして黒曜石はキラキラしてていつ見ても美しいやねぇ…。

奈良・平安期の製塩作業の様子を復元したジオラマ。クソ暑そう…。

青銅器の展示などもありました。

 

近世・近代「日本海大交易の時代」と近世「城下町 田辺の歴史と文化」

こちらのコーナー中央にどーんと飾られているのが「平野屋太神楽」
説明書きによると、朝代神社の祭礼に奉納された獅子頭とそれを置く台との事。
かっこいいなぁ…。

「湊十二社奉納和船」
舞鶴市の指定文化財。航海の安全を祈って奉納された弁財船と呼ばれた当時の船の模型。

 

今のでっかい船でも船酔いするのに、
このずんぐりとした船だと…想像するだに恐ろしい。

こちらも舞鶴市指定文化財。
朝代神社祭礼見送幕・「鳳凰額唐子遊戯図」
見送幕とは芸屋台の背面を飾るもので、芸屋台では子供歌舞伎が奉納されてたとの事。

 

田辺の城下町に関する資料など。

現在地を探したり比べたり。地図好きだから古地図とかたまらんのよねぇ。

 

テーマ展示
「糸井文庫」「舞鶴のまつりと祈りのこころ」「舞鶴のみほとけたち」

この郷土資料館で自分の好きなジャンルのど真ん中だったのがこちらのコーナーでした。
うむ、めちゃくちゃ面白いし楽しい。

 

糸井文庫とは。
実業家糸井仙之助さんが集めた、丹後地方所縁の古文書や錦絵、郷土玩具や書籍など。

京都北部で糸井と言うと、ぼかぁ野球好きなんで糸井さんがすぐに浮かぶんだけど、
こっちの糸井さんも凄い人だわと感心。
パネルの説明を食い入るように読む。
載っている国芳の絵はこないだ見てきたばっかりやなぁとちょっと自慢気になる。

 

「海辺の京都浮世絵コレクション」
こちらのコーナーでは月毎にテーマを決めて展示を変えているとの事でした。
行った時のテーマは「浮世絵の中の子どもたち」で、
左の絵は「四天王鬼族退治」と言うもので幕末を風刺した絵なんですって。
右のは「竜宮往来 浦島観世音浦島寺」。西洋画風味が入ってていいよねぇ。
作者は石渡紅逸。初めて知ったけど、これは大好きだわ。
他には石川五右衛門の浮世絵もありました。
ふるさと館が近くにあったら毎月見に行くのに…。舞鶴の人うらやましいわ。

芳年スキ!

糸井文庫は糸井文庫閲覧システムで公開されてます。
高画質で見られるしホントありがてぇ…。

「千歳天満宮祭礼芸能衣装」
二人一組で持っている棒を激しく打ち合う芸能なんですって。

その様子を想像しながらいろいろな角度から眺めて楽しみました。
ふと思ったんだけど、この人形さんをリアルマネキンに変えると一気に雰囲気変わるよなぁ。
この落ち着いた大人な雰囲気の館内にはこの人形があってる。

 

ふるさと館、大変たのしうございました!
友人の口車に乗せられずに見に来て正解。

 

駐車場へ戻る際に、無料スペースも見学。
舞鶴所縁の偉人達のパネル展示には先ほど見た有本翁の写真も載ってました。
それにしても東郷元帥はカッコいいですな!

そういや見学に夢中で結構な時間が…。
慌てて小走りで駐車場に戻るとそこには手持無沙汰にパンフレットを眺める友人の姿が。
「わるいわるい(思ってない)。あまりに楽しかったんでつい」
「それじゃ先を急ぎますか」と車を出すと…
無料駐車時間はとっくに過ぎておったのです。
破格のお安さ100円なれどどっちが払うかでいさかいが勃発!
「長く資料館を見ていたあなたが払うのが筋でしょ?」
「いやいやいや、時間内に車出して停めなおしてたら良かったじゃない?」
討論の果てに結局僕が払い、いよいよ舞鶴観光において最もメジャーな場所、
赤れんがパークに向かいます。

(令和四年5月訪問)

 

舞鶴ふるさと発見館 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆☆ 見どころたっぷりな内容で100円は破格。
ヘンテコ度 ★★★★★ 真面目な展示内容

入館料 大人100円
開館時間 9:00~17:00
休館日 月 祝日の翌日 年末年始

 

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