夏と言えば…やっぱり海?
いやぁ幾らなんでもそれはベタすぎるよね。
だいたい毎年夏になると、そんな事を言っては海が見える場所に出かけているので、
全く心のトキメキがないんだよな。
ならばどっか他に…。と行き先も決めずに購入した夏の青春18切符を手に考えてみた。
…ん?そう言えば、佐用町ではヒマワリ迷路が絶賛開催中だったハズ!?
聞くところによると、20万本を超える数のヒマワリが一斉に咲く姿はまっこと壮観らしい。
しかも都合の良い事に、佐用町ならJR一本で行けますさかいなぁ~。
青春18きっぷとの相性この上もなしときたもんだ。
…よーし、行こう。ヒマワリを見て夏を満喫しようじゃないか!
(そういや途中、電車は海沿いを走るから、海を見ると言うミッションも達成できる)
…だけど、問題な事が一つあって、それは移動のめんどくささなんだよなー。
佐用方面という事で、あの!姫新線!を利用しなきゃならないってのが
にんともかんともなのだ。
嗚呼!姫新線。時刻表を見ると唖然となる昼間なんて、
2時間に1本しかない不便極まりない路線!
(お蔭で途中下車しての姫新線沿線ハコモノ巡りは早々にあきらめた。)
そんな手強い姫新線に乗る為に、
まずは大阪から姫路へと移動開始です(新快速便利だわー)。
そして姫路でバッチリ姫新線に乗換完了!
電車の乗り換えには5分ほど待ち時間があった為に、上手いこと席に座る事が出来、
僕のすぐ横に座っていた十手(今時珍しいよね)を持ってはしゃぐ浴衣姿の外国人観光客を眺めていると、
いつの間にやら乗換駅である播磨新宮駅に到着です。
(佐用直通の列車じゃなかったんだなー)
んもぅ!乗換めんどいわー。
とプリプリ怒りながら佐用行きに乗換です。
そうそう、ここまで乗ってきた列車は2両編成だったんですが、
ここから先は1両編成になったので車内の混雑っぷりったら!
ほとんどの乗客がそのまま乗り換えたので中はエライことになってましたわ。
…ガタンゴトン、ガタンゴトン。
ボケーっと車窓からの眺めを楽しんでいると、
ひまわり畑が何か所か見えてきた!
お、いいねぇ!いいねぇ!と旅情たっぷりのその景色に
テンションが上がった…
ん?あれ?なんかヘンテコだぞ?
何故か空を向いているひまわりは少なく、
一つの方向に一斉にこうべを垂れている姿ばかり。
ああー!夏バテか!?ひまわりも夏バテしとるんか?
と、同じく絶賛夏バテ中の僕はシンパシーを感じまくりでした。
播磨新宮からは凡そ30分程で播磨徳久駅に到着です。
結局姫路からだと1時間程かかりましたなー。
距離の割には長かった…。
そういや乗客のほとんどは佐用に行くらしく、
ここで下りる人は意外に少なかったです。
さぁ本番(真のツラさ)はここからだ。
何故なら、土日であればひまわり祭会場までバスが出ているんだけど、
来たこの日は平日だった為、歩いて行くしかないのです(辺りにレンタサイクルは無し)。
会場までは2.3キロ。
まぁ普段ならなんてことない距離なんですが…。
見てよこの陽射し!ビックリする程の猛暑日なんだもん。
電車から外に出ただけでもう暑くてしんどい。
直射日光を浴びた途端にフラフラだ。
これからこの灼熱の炎天下をずっと歩いていかなきゃならんのかと思うと…ひぃー。
そうそう、駅前には電車到着に合わせてか、
タクシーが一台だけ停まっていたのですが、
先に下りた観光客がすぐさまゲット。あっという間に走り去って行きました。
…ま、まぁ最初から乗るつもりなかったからいいんだけどね(負け惜しみ)。
駅舎内に置いてあった観光地図を貰い、いざ出発!
まずは駅前の大きな道路に出て、
そこからだらだらと川沿いを進んで行きます。
ただただひたすら歩くだけ。
大きな道路に出るとすぐに和菓子屋さんが見えてくるのですが、
徒歩で会場を目指す方はここで甘いものと自販機で飲み物を買っておく事を激しくおススめだ。
こっから先、コンビニはおろか自販機すらほとんどありませんので、ここで水分補給用の
飲み物を買っておかないと後々エライ目にあいますぞ。
歩いている途中に見た、昆虫館への案内の看板。
時間があれば寄ってみるのもいいかな(虫嫌いだけど)なんて思ったんですが…。
は?16キロ?1.6キロじゃなくて16キロ?
と面食らいました。
なんでそんな遠いとこの案内出してるの?
とちょっとだけ面白かったです。
しかしまぁ、歩けども歩けども、なかなか着きませんのぅ。
冷房効きすぎの車内で震えていたのが嘘のような真夏の日差しを浴びて、汗だらだら。
これはマジでキツイ…。
一キロ程歩いて来たくらいかな?
川の向こう側にひまわり畑が見えました。
ああ~これは綺麗だわ~。
なんだかオラ、俄然やる気が出て来たぞー。
横を通り過ぎる観光バスの中に居た、
涼しげにこちらを見ていたオッちゃんに闘志を燃やし
ずんずん歩いて行く!
そしてすぐさまガス欠だ。
一体、何処まで歩きゃいいんだ!?
もう暑くてマジしんどい。心折れかけたそんな時、ふと、遠くの方を眺めてみると…
あれって、ひまわりのマークだよな?
…もしかしてあそこが会場?
ひまわりマーク目指してどんどん先へ進んで行きますと橋に到着。
そこから先、ひまわり祭の幟がズラーッと続いておりました。
橋の手前にいた工事現場の交通整理のオッちゃんに、
ひまわり祭会場の場所を聞いてみると、「ここ進んで行ったらあるで。」との事。
来る途中に見た川向こうのひまわり畑は(橋からもよう見えましたわ)、
前のひまわり祭の会場で、既に刈り取られた場所だよと教えてもらいました。
(佐用ひまわり祭は、長期間観賞できるように時期と場所を変えて向日葵が植えられているのだ。
写真のヒマワリ畑は林崎地区のヒマワリ畑との事。少し前に公開は終わっていました。)
オッちゃんに教えてもらった通りに橋を渡って左折すると、
(ひまわりマークがある場所は野球場で、会場では無かったです)
広大な駐車場(車だらけやわ。)があって、そこを抜けて階段を上がると…
着いたわ~!
ミストシャワーがお出迎え。ひまわり祭の物産販売会場に到着です。
こちらには休憩所が設けられていて、
近くの売店で購入したものを持ち込んで食べられるようになってました。
ひまわりカレーにひまわりアイス。なかなか面白そうなものが売ってるなぁ。
流石に歩き疲れたんでちょっと休憩したいところでしたが、
早くヒマワリを見たかったので先を急ぐことに。
矢印に従って物産テント村の裏側の道を進んで行くと、
…あらステキ!ヒマワリ畑!
ちょっとこれは凄いぞ。
思ってた以上に向日葵だらけじゃないか!
入園料を払うとヒマワリの種とチケットが貰えます(ちゃんと発芽したよー)。
チケットは帰り際に奥のテントでヒマワリの鉢植えと交換してくれます。
この入り口手前にあるテントでは、飲み物やかき氷などを売っているので、
入園前にきちんと水分補給をするか、飲み物を購入しておきましょう。
これ、めっちゃ大事ネ!
さあ!行かん!ひまわり畑の中へ!
うっほー!これは凄い。
辺り一面ヒマワリだらけや。
あまりに広すぎてどこから見て行けば良いのかホント迷います。
とりあえずまっすぐ進む事にしよう。
歩いている途中に見た、
ひまわり畑に浮かび上がる、カメラ構えるおじさんがカッコよかった。
横から見るとひまわり畑の高低差がすごかった。
まず最初に着いたのが、「世界のひまわり園」。
(こちらは地元上津中学校の生徒さん達が世界各地の色々な種類のヒマワリを植えた場所)
ヒマワリってこんなに種類があったとは!と驚きなんだけど、
それ以上に驚いたのが…
ヒマワリの種類の名前。
セーラームーンってのはインパクト大だよなー。
何気に原産地が日本ってとこがイカスねー!
セーラームーンは小ぶりの可愛らしいヒマワリでした。
そしてそして、ヒマワリだからゴッホなんだろうか?
それなのに原産地はオランダではなくアメリカ。
うふふ。名付けた人は「お前ベタやな」って絶対言われたと思う。
園内では見た事のない花のヒマワリがたくさんありました。
背の高いのから小さいのまで。汗だくになりながら畑の中をうろうろ。
トキメキ講座をたっぷりと見学後、
奥の方へどんどん進んで行きますと…。
ああ!オイラ大好物のあれがあるではないか!
ひまわり祭の顔ハメ!
この顔ハメは大変人気でありまして、記念撮影する人で賑わっておりました。
だけど、顔の穴部分がちょっと小さすぎやしないかい?
すごく気になったw
そしてその隣、というか奥には、
南光ひまわり祭で一番楽しみにしてきたヒマワリ迷路ががが!
…そうそう、これこれ。これをやりに来たんだよ。わくわく。
ヒマワリ迷路の入り口付近に置いてあったのが記念撮影用の台。
そこに上れば一面のヒマワリをバックに記念写真が撮れるようになっていました。
…ふむふむ成程。ここに登ればヒマワリ迷路を一望できるってわけだな。
ちょっとズルになっちゃうけど迷路がどんな様子なのか見とくのも悪くないだろう。
ってことで、アベックばかりが待っている列に並んでみたよ。
気温以上にアツいイチャイチャぶりを並んでいる間たっぷり見せつけられても我慢我慢。
しばらく並ぶとやっとオイラの番がやって来た。
さっきは迷路の様子を見てみる為なんて言ったけど、
並んでいる内にちょこっとだけ記念に自撮りをしてみたい気がしはじめた。
だけど、自撮りなんてやったこともないし衆人環視の中こっぱずかしいんで
結局、普通にヒマワリ迷路の様子を上から撮って終了でした。
…うーむ、迷路の様子はよくわからんままや。これでは何のために並んだのかわかんねぇわー。
さて、ひまわり迷路には初心者向けの「ときめきコース」と
上級者向けの「きらめきコース」の2種類がありまして、
ときめきコースだと最短距離250Mで所要時間6分程と書かれていました。
…ほほぅ。これは余裕余裕。
小っちゃい頃から幾度も遊園地にある大迷路に入ってはあっさりと脱出してきた俺様。
初心者コースなんて入ったら名折れだわ。
そんな俺様がやるのは勿論、上級者コースにきまっとろうがね!
…迷った。(数分後)
ここに伏兵が潜んでたら部隊は壊滅だな、ガハハ!
なんて楽しかったのは最初だけで、
いつしか行けども行けどもヒマワリだらけに焦りだす。
似たような道ばかりで行き止まりばかり。
前日の雨の所為で足元はずぶずぶとぬかるんでいて、
歩きづらいことこの上なし。
そして燦々と照り付ける太陽はよりいっそう凶暴化。
うわわわわ。
迷っている内に熱中症寸前のようなフラフラ状態になり、
慌ててお茶を出すも飲みきってしまっていた事に呆然だ!
ぎゃ!これ、早く迷路から出てジュースかお茶でも買わないとマジヤバい!
早く出なきゃ…!
と、焦れば焦るほど余計に迷う。
ギャー誰か助けて!
元気に迷路内を走り回る子供たちに出口を尋ねてみるも
「知らん」と言われて絶望。
ハァハァ…
ふらふらしながら歩きまわると、ようやく出口らしきとこに着きました!
助かった!ほうほうの体で外へ出てみると、
そこは出口ではなく入り口。
完敗。
陸遜の気持ちが少しわかったような気がしたひまわり迷路でしたわ。
悔しいですっ。
迷路を出た後は、すぐさま水分補給の為に
出口に向かってヒマワリ園内を進みます。
ひまわり園を出ると入り口付近にあったテントの売店でお茶をがぶ飲みだ。
ぷはぁ~。
…さぁて、水分補給でちょっと元気も回復した事だし、そろそろ駅に戻りますか。
電車の時間も心配だしね(駅に着いたのが11時頃で、次に来る電車が1時9分。
歩くのに片道30分程かかるので12時半には出た方が良い感じ。)
時計を見てみると12時15分頃。
ホントはひまわり物産テント村でヒマワリカレーをと考えていたのですが、
ゆっくり食べてて電車逃してしまうと、さらに1時間半電車待ちしなきゃならなくなるので
ここは我慢するしかないんだよな…。
むむぅ。
でも、このまま駅に向かうのはちょっぴり悔しいので
物産テント村をちょこっとだけ見て回る事に。
んんんんんんん?
テント村の近くに何やら建物があるではありませんか?
保健福祉センター?なんだ?役所?
でも、すっごい数の人が出入りしてるしなぁ。何だろ?
気になったので中へ入ってみると…
館内で営業中のレストランを発見!
佐用町ではジビエ料理を推しているらしく(チラシが置いてありました)、
ここのレストランでは鹿カレーがメニューに。
レストランがあるからこんなに人が入っているのか。
役所の中にレストラン。なんか不思議な感じだけど、すごく便利ですな。
駅からここに来るまで食事が出来るような場所がほとんどなかったので
食事に困ったらここで食べるのがベストだと思いました。
佐用町南光ひまわり祭のまとめ
・佐用町でのひまわり祭は、長期間観光客の方々を楽しませるために
場所と咲く時期をずらしてヒマワリを植えているので、行く日によって
ひまわり祭の会場が変わります。行く前に要チェック。
(期間:7月上旬~8月中旬まで)
播磨徳久駅から歩いて行ける距離にある会場は
宝蔵寺・林崎・東徳久の三ケ所。だいたい2キロ少々。
・バスがある土日以外に来る人は出来たらタクシーで移動した方が良いと思います。
(駅前にはタクシー専用の場所があって、そこにタクシー会社の連絡先が書いてありますんで)
それくらい夏場に歩くのは大変でした。水分補給はこまめに!
電車の本数を考えると姫路でレンタカーがベストかも。
さて、帰りもひまわり祭会場からとことこ歩いて駅まで戻ります。
先程のテントで購入したお茶とスポーツドリンクをがぶがぶ飲みながら
歩いて行きますと意外と早く到着した(20分くらいだった)。
うおおおお。これだったらカレー食べときゃよかった…。
仕方ないので、駅舎で休憩でもするかと入ってみますと、
既に中は電車待ちの人でいっぱいでした。
やはり電車派は、電車の本数の為に同じような行動になるんだな。
帰りの電車でも播磨新宮で乗り換え。
んで、有難いことに乗り換えのおかげで座ることが出来たんですが、
横に座った芦屋マダム(芦屋駅で降りるのとかどうとか大声で喋ってた)に
延々と痛くないひじ打ちを脇腹に当てられ続けるというハプニングが発生。
勘弁してー。
本来なら、本竜野で下りて龍野観光もと思ってたんですが、
夏場の疲労度は半端有りませぬなー。一度座ったらもう立つ気力が…。
結局、姫路駅で下りて好物の駅そばを食べ
(夏季限定冷やし駅そば!冷やし中華風でとても美味しッ!)無事に退却。
南光ひまわり祭は移動が大変でしたが、ヒマワリ迷路を体験できたのはとてもいい経験になりました。
いつかリベンジやのぅ。
(平成27年7月訪問)
佐用町南光ひまわり祭 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆☆ 面白いけど夏場なので十分注意が必要。
ヘンテコ度 ☆☆★★★ 何十万本のヒマワリが一斉に咲いている景色はある意味ヘンテコだと思う。
入園料 200円(地区によって違うみたい)
期間 7月初旬~8月中旬
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