廃人旅行舎グダグダ旅行記

ハコモノ巡りとマネキンジオラマの記録帳

「モネの睡蓮」「野口哲哉の武者分類展」「安藤忠雄建築」大山崎山荘美術館へ行ってきた話。(京都)

time 2015/07/06

高槻駅を過ぎた辺りで目を覚まし、外の景色を眺めてみると
行く先京都方面にはどんよりとした重苦しい鈍色のお空が待ち構えていた。
大阪を出発した時点では梅雨時には珍しい快晴。天気予報もバッチリ晴れマークだったのににに。
…そりゃ傘なんて持ってこないでしょ。

持ってこない時に限って雨が降るんだよなぁ。
心配は杞憂に終わらず現実となった。

これから行く大山崎山荘美術館の最寄り駅である、
JR山崎駅手前辺りからどしゃ降りの雨。
う、うわー…。
駅から美術館までは送迎バスが出ているとの事だったが、
それほど遠くもないみたいなのでぶらぶら歩いて行こうと思っていたんだけどなぁ…。
これじゃバス乗るしかないか。
…でも、バスの時間調べてない!

とてつもなく長いホームを持つ山崎駅に到着すると、
先ほどよりも雨足は強まっていた。
電車から降りた場所は屋根のない部分。到着即ずぶ濡れだ!
ひぃひぃ言いながら小走りで駅舎へ向かう。
…うーむ。バスの時間も不明だし、待つくらいなら傘買って歩いた方が良さそうだな。
と言う結論に達したのでコンビニを探しに行こうとしたとき…

おおぅ!ナイスタイミング!
電車の到着時間に合わせて送迎バスを出しているんでしょうな。
丁度美術館の送迎バスが着くところでした!
とても美術館に行くような姿ではないリュックサック背負った山登りスタイルの方々(ご年配の方多め)
の後に並び、バスに乗りこむと車内はほぼ定員ギリギリ。
僕より若そうなのは目の前に座った女性二人くらいだけだ。
…待てよ、確か、公式サイトには「人数が多い場合は若い人はご遠慮ください」って
書いてあったけど、コレ、もしかしたら降りなあかん?
ドキドキしながら発車時間を待つことになりましたが、新たに乗り込む人はおらず、
そのまま出発となりました。ホッ。

バスが少し動きだしたところで運転手さんのアナウンス。
「線路を渡りますが、とても激しく上下に揺れるのでお気を付けください。」。
うへへ。そんな注意するほどの事があるの?たかだか線路通るだけなのに。
とか思っていたのですが、実際線路上を通った時の揺れの激しさにはビックリだ。
ほんまに揺れるんですわ。ちょっとしたジェットコースターのような感じ。
例えるなら、カレーパンマンの口をもっと傾斜をきつくしたようなのと思って頂ければ良いかと。
あの上を走っているような感じです。
大山崎山荘美術館へ行くなら、この線路は要チェックだぞ!

線路を超え、誰もが知る天王山へ向けてバスは進む。
ここが太閤さんが戦った天王山の戦いの戦場なのかといささか感慨深いです。
鬱蒼とした山の中の急な坂道をずんずんと登っていくといよいよ到着!
晴れていたら余裕で歩いてこれる距離でした。

バス下車即美術館入り口かと思ってたんだけど、
そこは広大な敷地を誇る大山崎山荘美術館。
バスが着いた場所は庭園の入り口部分にしかすぎなかったのです。
一向に止まない雨に慌てて琅玕洞と名付けられたトンネルに駆け込むことに。

小降りになるのを願ってしばしの間、雨宿り。
一緒にバスに乗ってきた人たちは用意がいいんだよなぁ。
傘を取り出してさっさと先へ進んで行かはりました。
いくら待っても小降りにならず、空を眺めて困っていると、
近くで掃除をしていた女性の方が雨宿りにやって来られたので、
ここから美術館までどれくらいかと聞いてみたところ、
「結構ありますんでもうちょっとマシになるまで待った方が」と貴重なアドバイスを頂きました。

 

もうしばらく待っていると、心なしかマシになった気がしたのでようやく出発です。
なだらかな坂道を駆けてったのですが、いやぁ緑多くて実に素晴らしきお庭でしたわ。
「木陰で雨宿りしつつロッジのような建物が途中にあるので…」ってさっきの女性が言ってたけど
なかなか見えないなぁと思った頃、前方にそのロッジのような建物が見えて来たので駆け込んだ!

そこは休憩所兼ロッカールームになっていたので、荷物を預け一息入れてから更に坂道を登っていくと…

 

ついに山荘の入り口に到着だ。
最初のトンネル琅玕洞からは約300メートル程。結構距離あったなぁ。
坂道の途中で見た地図の案内によれば、この門は流水門と言うらしい。
そして…

ここが大山崎山荘美術館本館!
建物にそれほど興味のないアタクシでも感激するほどの、とてもとても立派な洋館でした。
まるで一流ホテルか金持ちの別荘のようだわ!
と、そんな事を思うのも当然で、この立派なお屋敷、
元々は実業家の加賀正太郎ってお人が建てた別荘なんですって。
その建物がまぁいろいろあって、安藤忠雄建築の建物をプラスしてアサヒビールの下、
美術館として公開されるようになったとの事です。(詳しくは公式サイトの説明見てね)

所蔵されている「モネの睡蓮」や、安藤忠雄さんが設計した別館(地中館・山手館)も楽しみだけど
やっぱり一番はこの時開催されていた「野口哲哉の武者分類展」という展覧会なんですな。
インチキな世界観の中のお侍さんを真面目に精巧に作った作品が並んでて(この解釈でイイよね)
一体どれほどヘンテコなのか生で見たくて見たくてしょうがなかったんだ。

 

いつまでも見ていたくなるカッコエエ外観。
でもずっとそうしているわけにもいかないんでさっさと玄関へ向かいます。

 

この威圧感、風格たるや!
…うーむ、すっごい入りづらい感じやな。
意を決して中へ入ると…。うへぇなにこの豪華さは…!?
まさに一流ホテルのようなロビー、渋く落ち着いた内装。ワインレッドやん。
と、一瞬のうちに驚愕と困惑を行ったり来たりのジェットコースター状態でした。
館内は撮影禁止なので、公式サイトの写真で館内の様子を楽しんでください

館内入ってすぐの場所に受付があって、その前には記念品売り場が設けられてました。
一通り見まわしてみると、オモチロイグッズだらけですやん。
もうこの段階でこれから見るものが素晴らしくオモチロイ物だらけだという事を確信です。

しかしまぁ、なんといい建物なんでしょう。
照明は控えめ抑え目で少し薄暗いなと思うくらいでしたが(外も雨降ってたしね)
館内の内装が凄く落ち着いた色合いなので実に丁度いいんだな。
そしてシャンデリアやステンドグラスがもの凄く豪華!

 

一階の展示室から順に見学していきます。
…うわあああああ!コレ、すんごく面白い!
楽しすぎてニヤニヤしっぱなし。周りのお客さんもにっこにこですやん。
すげぇ。インチキサムライの世界観!ホンマすげぇ!
「野口哲哉の武者分類展」期待していた以上の大当りでした!いやぁすんごく楽しかったです。

まずどの作品も作り込みがすげぇんですよ。人形のリアルさ!
すね毛一本一本まで生やしてるんだもんな。
そしてインチキ具合もすげぇ。
ウォークマンを使っているサムライとか、昆虫採集に見立てたお侍さん採集とか
イカレ具合が凄い(大絶賛!)
人形だけでなく絵も展示していたんだけど、こちらもまたなんじゃこりゃでした。
タケコプターで飛んでいるお侍さんや目の検査をするお侍さんを描いた掛け軸とか、
どれも描かれている内容以外は本当にありそうな感じに作られているんだわ。何このステキな想像力!
作品の側には作者による解説がついているんだけど、またそれが嘘だらけの空想の産物!なんですよねぇ。
本当にあるかのごとく真面目な感じで書かれてあるんで、読んですごく面白かったです。
ネタだらけのヘンテコさたっぷり。そうだ、あれだ!これは民明書房の世界なのだ。
純真な子供ちゃんが見たら、間違いなくお侍さんは空を飛んでいたんだと信じてしまうと思う。

 

本館は二階もあるのでそちらへ移動。
二階の展示室では焼き物などの民芸作品が並んでいて、
いやぁ相変わらず民藝には興味がないわーなんてスルーしようとしたんだけど、
よくみたら間に野口作品が展示されていたという罠。
ひぇー、危うく見逃すとこだったじゃん。

本館二階に造られた喫茶室はとてもオサレ。
雨にもかかわらずお客さんがいっぱいいてはって、ほぼ満員でした。
喫茶室のテラスは眺めがよいと聞いていたので、そちらへ向かってみると…
雨雲のおかげで視界は真っ白。ほとんど景色は見えなかったです。
よし、今度は晴れの日に来よう。

 

室内へ戻り、観賞再開。
階段の踊り場で、この掛け時計は素晴らしいのだ!
と力説しているオジサンの横をすり抜けて一階へ戻ります。
次は、夢の箱と名付けられた安藤忠雄建築の山手館へ移動です。
睡蓮が咲く池の横に作られた細く白い渡り廊下の先にあった夢の箱。
こちらでも野口作品が数多く展示されておりました。
こっちの展示作品もイカれててすごく面白かったなー。

あと残すところはモネの睡蓮だけか。
睡蓮は安藤忠雄建築の「地中の宝石箱」に展示されているとの事だったので、
本館に戻り地中館の入口へと向かいます。

いったん外へ出て地中へと伸びる通路入り口のドアを開けると、
…おお!これはまさに地中館だなぁ。

地中へ潜っていく細く長い階段をずんずん下りていくんですが、
足音以外に音は全くせず、コツンコツンとだけ辺りに響き渡る世界はなにか怖いくらい。
なんだかアニメのワンシーンのようでしたわ。

下りきった所あったのが円状になっている部屋で、そこに睡蓮が展示されていました。
この部屋には係りの人が一人いはったんだけど、
こんな静かな場所でずっと座ってなきゃならんのは大変だろうなぁと絵よりもそっちが気になりました。
あまりに静かで、ちょっと怖いくらいなんだもんな。

 

侍はヘンテコでおもろかったし、睡蓮もばっちり楽しめた。
いやぁ満腹満腹!とホクホクしながら美術館を出ると、
雨はいつの間にか小降りになってました。
(写真は外から撮った夢の箱へ行く途中の睡蓮の池と喫茶室のテラス部分)

折角雨も小降りになった事だし、来るときに見られなかった途中にあった庭を見乍ら
駅に戻るとしよう。

 

そして寄った庭にも睡蓮の池が。
大山崎山荘美術館はモネの睡蓮尽くしでした。

 

(平成26年6月訪問)

大山崎山荘美術館 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆☆ 建物自体が見に行く価値ありですぞ!
ヘンテコ度 ★★★★★ 侍の展覧会はすごくヘンテコでした。

入館料 大人900円
開館時間 10:00~17:00
休館日 月 年末年始 臨時休館日有

 

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