縄文人ジオラマと悪人面マネキン人形「タルイピアセンター歴史民俗資料館」(岐阜)

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泣く子も黙る天下分け目の合戦地・関ヶ原と、
水まんじゅうに柿羊羹、甘いもの大好きっ子集まれー!な、
和菓子の街&水の都・大垣という、岐阜が誇る2大有名観光地に挟まれちゃった所為で、
些かどころかかなりの影の薄さ感満載の、美濃は垂井の街。
(戦隊モノの緑や黒子テツヤもビックリだ!)

エレベーターに乗っていたら、後から入ってきた人にグイグイ背中を押し付けられて
ずっともたれ掛かられた事がある僕にとっては、
その存在感の薄さにはとてもシンパシーを感じるのでありますが、まぁこれは至って関係のない話。
(ちょっと何してますの?と言うと、ゴメンナサイ。壁だと思いました。だって。キィーッ!)

そんな京風お出汁も裸足で逃げ出すであろう垂井の街は、実は戦国の名軍師竹中半兵衛さんの故郷でして、
縁の史跡が沢山ある、スケスケ透明感とは全く正反対の、見所たっぷり濃厚な町なんですな。
しかも中山道の宿場町だった事も有って、昔の面影を今に残す古い町並みなんてすこぶる魅力的ッッッ!


さて。
使用期限間近の18きっぷを握りしめ(1月10日期限で、この日は9日。後二回分残ってます。ヒィーッ!)、
まずは新快速で米原へ行き、恒例の米原ダッシュで大垣行きへ乗り換えます。
そっから電車で揺られること20分少々で垂井の駅に到着。

着いたでー!と大きく伸びをしてから駅前へ出ますと…

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半兵衛さんがお出迎えやで!

この銅像の半兵衛さん、抱いていたイメージ(蒲柳質)とは違い、
武将武将していてかなりの厳めしさです。
厳つい半兵衛さんって何かとても新鮮だよね。
と、そのギャップに萌えだ。

半兵衛さん銅像を鼻息荒くたっぷりと見学した後は、
駅前にあると聞いていた観光案内所をまずは確認。うん、バッチリあるな。
ここではレンタサイクルが利用できるって聞いていたので早速借りようかとも思いましたが、
最初の目的地であるタルイピアは駅からすぐ近くらしいので、
(電車から見えてた建物がそうだろうと思ってた)
天気も良い事だしぶらぶら歩いて行く事にしました。
自転車は戻って来てから借りよう。
(タルイピアの後に行く予定の半兵衛さん関連の場所はめっちゃ遠いとこばっかり。
バスはまず無いはず。あっても本数えげつなさそうだからレンタサイクルしか選択肢は無いのだ)

 

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タルイピアセンター。予想していた以上の大きな立派な施設でした。
んー、見た感じ、公的施設っぽいなぁ。

渡り廊下(?)を進んで行くと入り口に到着。
自動ドアが開き中へ入ると…

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またまた半兵衛さんがお出迎えだ。
流石は地元の英雄。グイグイ推されている!(半兵衛さん好きなんで嬉しい!)
こちらの半兵衛さんもかなりの凛々しさですな。

タルイピアは単独の博物館ではなく、図書館+資料館、
というか図書館内に資料館コーナーが作られてる形でした。
んんんんんでは早速資料館の方へ…。

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ロビーのソファーでごろ寝して、居眠り半分、
寝惚け眼で寛ぐお爺ちゃんを尻目に奥の方へ進んで行きますと、
歴史民俗資料館の入り口に到着だ。
…おおおおお!どうせ図書館内にある施設だから、
よくあるちょっとしたちっちゃな展示室ぐらいだろうと思ってたんだけど、
こ、これは本格的な感じ!?

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展示室へ向かう廊下の始まり部分は、垂井町の歴史を紹介するコーナーになっていて、
引き札や昔の写真などが展示されてます。
これはなかなか面白いぞ!とまず掴みはオッケー状態。
やるなタルイピア。

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廊下を進むと、左側はガラス張りになっていて、
外から見た時にあれは一体なんじゃ?と気になっていた
道標を見学出来るようになってました。

そして展示室の入り口部分がなんだかすげぇ凝ってるんだな!
展示室内をちょこっと覗いてみると、いきなりのジオラマッ!
あれは祭の道具かな?なんかいろいろ展示されてるぞ(興奮)。
無料の施設とは思えない充実度っぽさに、当たりの予感しかしない。

そして展示室入り口部分にも何やら展示物がたくさん置いてあるので見に行ってみると…

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そこに並ぶのは垂井町の天然記念物(町指定)。
どれもが精巧なフィギュア&ジオラマで紹介されていました。

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モリアオガエルの産卵シーン(蛙は苦手だからリアルすぎて怖かった)や、
清流に棲む有名な魚、ハリヨなどなど。
そうそう、近づくといきなり音(自然の音)が流れ出して
ちょっとビックリしたんだな。

さぁて、いよいよ展示室へ。
円状に作られている展示室内では、古代から順に戦国、江戸、近代と、
垂井の歴史や町等についての展示が行われているのですが…

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ドンっ!
展示室に入って早々、いきなり現れたのはこれでっせ!
縄文人ジオラマ!
フィギュア好きの僕はもう狂喜乱舞で御座るよ!
しかも縄文人!

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「大物獲って来たでー」「わー今日はごちそうやー」
毛むくじゃらの逞しい男達に憧れるぅ!

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味のあるフィギュア!

この縄文ジオラマがあったコーナーは「大昔のくらしをたずねて」という名前がついていて、
縄文土器や石器なども並び、食事情についてのパネル展示などもされていましたが、
やはり目玉はこれだよなぁ…

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縄文時代の石器と土器に触ってみようのコーナー!
黒曜石にサヌカイト。そして下呂石。縄文土器に弥生土器、須恵器と豪華ラインナップである。
個人的な事になりますが、黒曜石には子供の頃からすごく興味持ってまして…(*´Д`)ハァハァ

さぁどんどん行くで!
お次は中世「東と西のはざまで」コーナー。

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垂井町にある古墳の復元模型や出土品、平安室町期の歴史等々が展示・説明されています。
そんな中、駅鈴の展示場所には何やらボタンががが…。
押してみると、チリンチリンと鈴の鳴る音が僕以外誰もいない館内に響きます。
…う、うん。

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そして、やはり垂井で室町期と言えば、半兵衛さんのコーナーがなきゃ始まらない。
このコーナーでは兵法書や太閤記等が展示されていて、その横にはなにやらお城のようなものが…。
なんじゃろかいな?と見てみると、城門の中にはモニター(?)があって、
安っぽい感じの半兵衛さんの紹介アニメが流れておりました。
凝っているのか凝ってないのかよくわからんわ。
ちなみにこの城門は竹中氏陣屋跡をモデルに作られているとの事。
この後行く予定の場所であります。

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ふはっ!人形がいっぱいや!
半兵衛さんゾーンから次のコーナーへ進もうとしたところ、
そこには旅人マネキンや宿のジオラマなどが並んでおったのです!
「中山道 垂井宿」コーナー。

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こういうジオラマにしてはリアルな人形や汎用マネキンを使用したものでない
珍しいSDタイプのマネキンジオラマでした。
SDなのに全然可愛くない所がツボだ。

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ちょっとミスターさん似?(水曜どうでしょう)

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女の子は流石に可愛らしい感じに作られていました。

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壁のパネルを見ると…ああ。この絵を元に作ったんだろうな。

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宿場町コーナーの力の入れようは半端無く、まだまだ居るよ旅人さん達。
当時の宿をそのままジオラマにしちゃったものもありましたわ。
「旅籠 亀丸屋」
この亀丸屋は今でも残っているらしいので、後で見に行こう。

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照明効果もあって情感たっぷり。
たぶん宿の主人と番頭なんだろうな、悪巧みしてる所にしかみえん程の悪人面がそそる。
誰かに似てる気がするんだけど…。
あっ!そうか!わかった!
俳優の江幡高志さんに似てるんだ!時代劇の悪役。バッチリの人選だ。

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ぱたぱたぱたっ…。密談中にたまたま廊下を通りかかってしまった、
ちょっと綾瀬はるかちゃんっぽいこの子、この後エライ目にあわされるんですぜ。

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流石は街道筋の資料館。
垂井宿全景のジオラマはかなりの大きさで見応えたっぷり。

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宿場町の資料館と言う事でこんな展示も。
こういう当時の旅のマニュアル本なんか、今見てもオモロイっすからなぁ。

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タルイピア・歴史民俗資料館、最後の締めは…垂井の近代。
映像コーナーや、近世の垂井の有名人の紹介、祭り等についての展示コーナーになっていました。
とりあえず映像は見とかなきゃな!
と、中に入って再生のボタンを押してみると…
これがまったく動かんのだぁぁぁ!
どうやら故障中のようで、どのボタンを押してみても全く映像は再生されませんでした。
一緒に見ようと何時の間にか中に入ってきてた子供連れのパパさん。
なんかスマン。

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タルイピアセンターの入り口(半兵衛さんの銅像がある場所)では
なんとお土産販売中!
目玉商品は何と言っても半兵衛さんの軍配でしょう。
これでアナタも天才軍師!?

 

(平成28年1月訪問)

タルイピアセンター 歴史民俗資料館 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆★ マネキン有、ジオラマ有、普通に歴史資料館としても楽しかった!
ヘンテコ度 ☆☆☆★★ SDマネキンの味わいは中々の物。

入館料 無料
開館時間 10:00~18:00
休館日 月 毎月最終木曜日(12月除く) 12/28~1/4

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