岡山へ行くにあたって、ここだけは絶対に外せないと
思っていたのが禁酒会館。
一度聞けばまず忘れる事など出来ない、その強烈な名称。
旅行前に見た岡山観光案内サイトに載っていたちょーかっこいいレトロビルヂングの外観。
禁酒とは縁遠い生活を送っているヘンテコ大好きダメ人間の心は一瞬にして鷲掴みにされたのでした。
岡山城から林原美術館、岡山映像ライブラリーセンターと、
烏城のみち沿いにある施設を見学しながら大通りの方へ進んで行きますと、
色合いが全く違う、明らかに周りから浮かび上がっている建物が目の前に現れた。
くすんだ色合いが実に渋い。禁酒会館に到着でございます。
あの周辺だけ時空が歪んでいると言っても過言では無いな…。
しかし禁酒会館のレトロさと、横の駐車場スペースが放つ拝金主義感とのそぐわなさの酷さったらもう!
と、憤り(←いちゃもんだな)、こいつめっ!と駐車場の方を見てみると…おお!
スペースの奥に見えたのは岡山城西丸西手櫓。
…駐車場はん、あんたのおかげでええもんみれたわ。
いちゃもんつけてほんますまんかったのぅ。
大正12年建築。登録有形文化財(いつもの青銅色の標識もバッチリだ)の禁酒会館は、
禁酒運動の活動拠点として建てられ、現在でも酒害に関する問題への活動を行っているとの事。
館内には相談会のお知らせなどのチラシが置いてありました。
インパクトあるネーミングから、ヘンテコな珍スポットのような場所に違いない!
と思って来たんですが、実際は至極真っ当な場所でしたので、ちょっとおちゃらけ気分で来た
自分が恥ずかすぃー。
しばし外観を眺める。
んー、禁酒会館の文字がなんとも恰好がええですな。
さぁて、そろそろ中を見学…と思いましたが、ここで沸々と湧き上がる疑問。
禁酒会館って普通に入ってええんかな?
一階には、映像ライブラリーセンターの係りのお姉さんにもおすすめされた喫茶店が入っているので
別に構やしないんだろうけど、上の階にも上がってみたいからなぁ。
ええい、怒られたら謝ろう!と気合を入れて館内へ足を踏み入れましたよー。
(建物前でしばしの間躊躇してうろうろしていたら、喫茶店内にいたお婆ちゃんに、
ずっと見られていた。その視線の痛い事痛い事…)
3階建ての禁酒会館。
入り口部分。味わい深い木製の郵便ポストに胸高まります。
喫茶店の誘惑になんとか打ち勝ち(腹減ったー)、まずは館内の見学だ!
二階へ上がる階段はなかなかの角度。
(二階から撮ってみた)
そして階段すぐ横の通路は衝撃的な狭さだったんだ!
ちょっと太った人だと移動がヤバそうなくらいの細さでしたよ。
来るまでは見学客でいっぱいなんだろうなぁなんて思っていたんですが、
正月明けの平日昼過ぎだったせいもあってか、館内はガランとしていて全く人の気配がせなんだです。
曇り空のこの日、中はとても薄暗いし、古い建物なので歩くたびにきゅーきゅーって音がするし…。
うん。ちょっと怖かった。
展覧会などのアートスペースに使われている部屋が多いようで、
昼間から開いている所は少なかったのですが、資料室に使われている部屋がありましたので
そちらへ入ってみる事にしました。
こじんまりとした室内には、禁酒会館についての資料がずらり。
来館者の記帳用のノートもあって、書き込みがぎっしり。
禁酒会館が人気があるのがようわかりましたわ。
人が少なかったのはたまたまみたい。
資料室を出た後は、3階の方にも行ってみようと思いましたが、
3階への階段はこれまた急な階段だったし、人もいなさそうだったのでこれにて見学終了。
んじゃま、ちょっとコーヒーでも…
と思いましたが、時計を見てみると既に一時過ぎとるやん!まだ後楽園に美術館に…。
喫茶店での珈琲に後ろ髪たっぷりひかれましたが、先を急ぐことに致しました。
おまけ
道路向かい側に行って撮ってみた。
禁酒会館と西丸西手櫓が横に並ぶ光景。
江戸と大正。
タイミングよく目の前の道路を走っていったのが、
夢二生誕130年記念の「KURO×夢二」電車。
水戸岡デザイン!
(平成28年1月訪問)
禁酒会館 公式サイト
おすすめ度 ☆☆★★★ レトロな建築に興味のある人だと凄く楽しいんだろうと思う
ヘンテコ度 ☆★★★★ 全国でここ一カ所だけと言う禁酒会館。ネーミングはすごくヘンテコ。
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