サイコロきっぷでやって来た城崎温泉旅行も、
予定していた場所はほとんど巡り、時刻も夕方16時過ぎになっていた。
帰りの特急列車の乗車時刻は、
たっぷり観光が出来るようにと19時近くのを予約していた為、
まだまだ余裕綽綽である。
これだけ時間があれば
どこ見に行っても大丈夫な感じやねぇ。
だけど、ちょっと待って欲しい。
我々困ったことに行く場所が見当たらないんだよねぇ…。
(ハコモノ関連はほぼ閉館時刻である)
折角温泉街に居るんだから
温泉に入ればいいじゃないの?
幸い城崎は外湯が充実しているのだから、
7つの外湯巡りの内の何個かは入れますやん。
と、既に答えは用意されとるのですが
実は一緒に観光に来た旅の相棒は、
体調体質の問題で温泉に入れないんすよねぇ。
彼自身は「温泉来てるのに温泉入れねぇw」なんてネタにして笑っているんですが
流石に彼一人置いて俺だけ入るってのはなんだかなぁという感じ。
となると、どっかで呑むくらいしか浮かばないんだけど、
こちらの案だと時間が中途半端な上に、呑みすぎちゃったら帰りが絶対しんどいw
しかも翌日平日で仕事やしなぁ…となかなかな重たい腰が上がらないのです。
んー、考えとっても仕方ないよね。
とりあえず土産物でも探しに駅方面でも行ってみるか。
と歩き出した時に名案が浮かんだのであった!
それは玄武洞に行く時に利用したレンタサイクル。
あれを今からもう一度借りちゃえばいいんじゃね?
そうすればギリギリ竜宮城を見てこれるかもしれない。
そんなナイスアイデアにウッキウキになったオッサン二人、
駅に戻るまでの間、土産屋を覗き見したり寄り道をしまくった所為で
駅前の観光案内所へ着いた時にはそこそこな時間が経っていたのであった。
急いで案内所へ入る相棒。
昼間お世話になった黒髪ショートの目の覚めるような美人なお姉さんに
話しかけるもどうも要領を得ない。
仕方ないので代わりに僕が行くと、どうやら思い出してくれたらしい。
「あっ!どうされました?」
我、ビックリするほど背が高いのでそれで覚えていてくれたようだw
「今からもっかい自転車って借りられますか?
行く場所無くなって、今から自転車で竜宮城に行こうと思ってるんですが…」
「えっ…」絶句するお姉さんはとても美人だった。
そりゃそうですよねぇ。
昼間に自転車一回借りて返却したのにまた借りに来る奴なんて
そうそうおらんでしょうに。
しかも今度は利用時間終了間際というわけのわからなさ。
そう、寄り道したおかげでレンタサイクル利用時間終了までほとんどなかったのです。
今から借りても準備して出発したら、何もしないうちに返却に来なきゃならない感じ。
ってなわけで、結局借りず、恥だけたっぷり掻きましたとさ。
ぐぬぬ、こうなったら次の手を考えねばならぬ。
まずは駅に寄って予約時刻の変更だ。
幸い18時近くの特急に空きがあったのでそちらに変更。
お土産買うのに30分、残り1時間ほど買い食いして
のんびり過ごせばいいかなぁという算段である。
駅前から再び城崎メイン通りの方へ向かって歩いて行くと
抹茶ビールの看板が出ているお茶屋さんがあった。
さっき通ったときは全く気付かなかったけど、
これは美味しそうだし、歩き疲れたし、
テイクアウトで買っていく事に。
僕は抹茶ラテ、相棒は抹茶ビールである。
(日本茶カフェ JAPANESE TEA CAF’E FULUCK さん)
近くの公園に持ち込んでしばし休憩。
抹茶ラテは丁度いい甘さで爽やかでめっちゃおいしかったです。
んで、ここで相棒と話していると、
どうやら抹茶ビールでエンジンがかかったらしく、
「俺どっかで呑んどくから、折角やし温泉はいってきたらええやん。
気にせんでいってくれたらええよ」
とありがたい提案ががが。こいつええ奴やなぁ。
という事で、僕は外湯巡り、相棒はどっかのお店で飲んだくれることに決定です。
そうして向かったのは「柳湯」のお隣で営業中の
地ビールレストランGUBIGABUさん。
前を通った時に美味しそうやねぇと気になっていたお店である。
すぐ近くには外湯もあって言うことなし。
「ここでビールでも飲んどくわ」と言う相棒を残し、
我、これより外湯巡り開始でございます。
さて。
外湯巡りをするとは言っても、時間的に回れるのは精々1か所か2か所位。
しかも夕時になって通りには浴衣姿で下駄を鳴らして歩く人が溢れ、
今まで一体どこに居ってん?と思わざるを得ない状況になっており
下手したら大混雑で並ばなきゃ入れないって事もあるかもしれない。
これは何処の湯に入るか難しそうだよねぇ。
となると第一候補として挙がってくるのは
相棒が飲んでるお店の隣にある「柳湯」。
外観もカッコよし、しかもすぐお隣で時間の心配をしなくても良いのもグッドだ。
ここに決めた!…と言いたい所でしたが、
ひっきりなしに浴衣姿の人が出入りしている様子から
これは中は大混雑っぽいよなぁと判断し、断念。
柳湯以外で入りたいと思ったのは
まずは「まんだら湯」やなぁ。
さっき前を通ったときは空いてる感じだったし
なによりその浴槽がどうなっているのか知りたい所だから決まりか。
(背が低かった里見弴が浴槽にすっぽり入ったくらい深かったらしい)
だけどちょっと現在地から離れているのが難点なんだよなぁ。
あと見た目も豪華な「御所の湯」も捨てがたい所だ。
ただこちらは外湯の中で一番人気らしく、たぶんどころではなく
間違いなく大混雑なんやろう。という判断でこっちも諦める事に。
となると必然的に「一の湯」しかないか。
それほど遠くもなく、温泉街のランドマーク的存在っぽいんで
ここに入っとけば外湯巡りしてきたわ!
なんて堂々と言えそうなところも良し。
ただここも混在してそうな気もするけど、
あの外観の巨大さからきっと大丈夫な気がする。
よし、「一の湯」に行ってみるか。
そうして一の湯に向かうと、
ひっきりなしの人の出入りだった。
まぁ大丈夫やろうと暖簾をくぐると…広ッ!
なんか巨大すぎてちょっとビックリですわ。
学校の入口、いやお寺かな。そんなぐらいに広い。
上がって右側に受付がありそちらで入湯券を購入します。
大人700円也。
外湯巡りの方用に1300円で入りたい放題の一日入浴券もあって
そちらのお得さに心惹かれつい購入しかけた。
やっぱり外湯巡りはハシゴしてなんぼよねぇ。
浴衣姿の人たちに交じって風呂場へ入っていくと
混雑度は50パーセントといったところかな。
想像していたよりは比較的空いてた感じで
ゆっくりできそうな感じで(´▽`) ホッ。
名物の洞窟風呂に浸かり、中の内湯(でええのかな?)に浸かり
たっぷり堪能できました。ただ入っている途中にどんどん人が増え
イモ洗い状態になったのがつらかった…。
風呂を上がって脱衣所へ向かう途中、
前を歩いている人が急に止まった。
見てみるとワイワイ騒ぎながら団体客がコチラをかまわず押しのけるように
入って来たのだった。
何やねんコイツら、マナーも知らんのかよ。とイラっとしたのだが
そんなイラつきも一瞬の事だった。すぐに青ざめることになろうとは…
そう、風除室は裸のオッサン達で満杯になるという地獄が待っていたのです。
前を見ると╰⋃╯
すぐ後ろにも╰⋃╯
狭い風除室にあふれる╰⋃╯╰⋃╯╰⋃╯╰⋃╯╰⋃╯╰⋃╯╰⋃╯╰⋃╯。
た、助けてくれ…。
さっぱりした気分も台無しだよ!
と怒りプンプンで外に出ると、30度越えの夏の城崎温泉街には風が無く
一気にぐったりとする僕。
城崎は泊まってなんぼの温泉地やなと再確認し、
相棒が飲むお店へ向かいます。
ぐったりとビールを飲んでいる相棒はすっかり出来上がっていた。
聞いてみると一人飲み比べをしたいたらしい。酒弱いのによく飲むわw
(写真提供は犬面さん)
この後は土産物を購入し、
帰路の長い長い列車旅に備えて食料も購入だ。
当方のチョイスは日本酒とご当地ちくわ。
日本酒は勿論、こちらへきたなら香住鶴しかないでしょう。
相棒はというと、駅前の海鮮のお店で作ってもらった豪華カニ寿司。
作りたてで贅沢の極みやね。
ただ電車が出発する前に食べだしたのにはドン引きでした。
いくらなんでも早すぎやろwこれからずっと乗ってなあかんねんで?w
電車に乗り込むと同時にざーっと雨が降り出し、
どんどんと強くなった。
この日の天気予報では近畿北部、特に若狭から豊岡にかけては
警報が出る位の予報だったので、秘かに帰りの電車が止まったら嫌よねぇ
なんて恐れておったのです。
都市部で止まるならまだしも山の中とかだったらシャレにならんよなぁ。
結局、この恐れは事実となったんですけどねぇ。とはいっても半分ほどだけど。
福知山手前、いやもっとまえだったかなぁ。その辺りから大雨になり、
列車は速度を落としての走行となりました。
ただ助かったことに、一度も止まることなく雨地帯を抜けたので
我々は助かったのですが、同時期に舞鶴方面の電車は完全にストップしておりました。
これ、ほんまヤバかったなぁ。
さて。
城崎旅行の感想ですが、
第一に言いたいのは城崎行くなら日帰りは絶対しちゃだめだということ。
まず城崎に行くまでに時間がかかって大変。朝一に出ても着いたら昼頃やもんねぇ。
観光したい名所旧跡も多いし、豊岡や出石、餘部辺りまで候補に入れるとなると
とても日帰りでは無理。
それに温泉街ならではの風情を楽しむならやっぱ泊ってなんぼよねぇ。
夜なんてライトアップされて綺麗だろうし、外湯巡りもしたいところだ。
相棒と何回「無理してでも泊まるべきやったなぁ…」と言った事か。
結論。城崎好き。
帰りの車内、
リアルタイムで勝利を味わいたかったので
残っている二回目のサイコロきっぷを犬面さんに振らすこととなった。
サイコロきっぷの目的地は
尾道、博多、倉敷、餘部(城崎)、
舞鶴、芦原温泉(福井)、白浜の7か所。
行きたい希望の場所は、一番目に芦原温泉、次に博多だ。
でも尾道もいいよなぁ、倉敷も行きたい。
一度目と同じ場所を引くと博多が選べるので、
2度目の今回は餘部も大当たりとなる。
なので引いてほしくないのはちょっと前に行ったばかりの舞鶴と、
オッサン二人で行ってもどうしようもない白浜だ。
舞鶴は天橋立方面まで足を延ばせばいいので、どっちかと言えば
白浜の方がきついかもしれない。
まぁなんにせよ、当たりは6分の4。こんなん絶対勝ちますやん。
いくらこういうの外しまくる犬面さんでも大丈夫やろw
と、引いてもらうと、スマホの画面に現れた文字は…
白浜!
うわわわわわわわわ!嘘やろ!
車内にこだまするオッサン達の叫び声。
この馬鹿!またやりやがった…(怒)
(令和四年8月訪問)
城崎温泉巡り「一の湯」 城崎観光協会公式サイト
料金 大人700円 外湯1日券「ゆめぱ」 大人1300円
営業時間 7:00~23:00
定休日 水曜
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