京都駅で湖西線に乗り換える。
普段、大津近辺へ出かける時は無理やりにでも京阪電車を利用する事にしているので(京阪ラブ)、
ホームにやって来た見慣れないレトロな車両にはちょっぴり胸キュンだ。
前に坂本に行った時は、大阪から大津まで出て、
そっから乗換で京阪浜大津まで歩いて坂本へ、
ってかなりアホな事したんだよなぁ。
どう考えてもJR一本の方が安いし早いのに。
大津から浜大津へは歩いて移動しなきゃならん事をすっかり忘れていたんで
結果、えらい時間かかったんだよね。しかも坂本行きの電車が来るまで大分待ったんだよなぁ。
まぁおかげでガッツリとラッピング電車を見れたりしたから良かったんだけど。
…椅子に腰かけボーっとそんな事を思い出していると、いつの間にか大津京駅に到着した。
1月10日(曇)。本日の目的地は近江神宮!
冬の青春18きっぷ5回目分の旅行でございます。
またまたいつもの如く、18きっぷ日帰り旅行恒例、期限ぎりぎりの旅かって?
いやいやいや(全力で顔を横に振る)。
期限ぎりぎりな事には違いないんですけど、今回に限って言えば、
敢えてこの10日を選んだのだと。
なぜなら、この1月10日は「近江神宮かるた祭り」が行われる日なんですから!
湖西の風景とはおよそ馴染んでいない大津京駅(変な形の2階建てが好みじゃないの)を出て、
まずは駅前にある地図で行き方を確認。
こりゃどう歩いても迷いようが無いな。
と、適当に見てさっさと進んで行くと、高架下への道と真っ直ぐ地上を歩く道に分かれていた。
…んんん?どっち?(地図にはっきり載ってたのに見てなかったよ)
…よしっ。俺は地上を進むぜ。(だって上り下りしんどそうなんだもん)
と、真っ直ぐ進んでみたら、案の定行き止まりでした。まぁ京阪の線路が通ってんですからそうですわね。
すごすごと来た道を戻り、高架下の方へ進み直す。
(そういや僕の動きに釣られてついて来た観光客のオジサン、戻る時に凄い目でこっちを見てたな…。)
高架下を抜け、山際の道を北へ進むと、道の両側には
大津宮の遺跡があった。(写真:錦織遺跡 内裏正殿跡)
遺跡と言えば、難波宮跡や平城宮跡のような広々した場所の物しか見た事がなかったもんで、
えらいこんな山と湖の間の狭い斜面に作ったもんだなという感想(当時の地形は違ってたんだろうけど)。
遺跡を見学しながらまっすぐまっすぐ進んで行くと、遠くの方に森が広がっていました。
どうやらそこが近江神宮の参道の様で、車を避けつつ森の中へ入りますと、
長い長い参道になっておりました。
右側を見てみると大きな鳥居(一の鳥居)。
…んんん?って事はこの入り口は参道の途中、横から入ったって事だよな?
うわぁぁぁ。これまた恒例の、初回訪問時なのに正面から行けなかったってやつですかぁ!OH!
(境内図は近江神宮さんの公式サイトで見る事が出来ますぞ)
表参道を左へ進み、階段を上って二の鳥居をくぐると、
そこから左右に道が伸びておりまして、正面には歌碑が並び、左側奥は駐車場のよう。
そして駐車場手前になにやら風格たっぷりの建物ががが。
そば処「善庵」。んー、実に渋い!
後で知ったのですが、その建物は登録文化財との事です。
(もっとじっくり見とけばよかった)
二の鳥居からは右手へ進んだ先、丁度手水舎を越えた所にご本殿への階段がありまして、
登り切った先には堂々たる立派な朱塗りの楼門がどーんと建っておりました。
いやぁ、神々しい。ずっと曇り空がうっとうしいと思っておったんですが、
タイミングの良い事に、階段を上がろうとした途端、雲の切れ間から太陽が顔を出して
西日が差しこんできました。
辺り一面キラキラと輝いて、美しくて美しくて…ウットリ。
あああああ!ありがたや。
そうそう、手水舎の横にあった本日の予定の一覧表が載った看板なんですが…
この時、時刻は3時頃。うむ、どれも済んでしまっているような気がするんだが…。
もしかしないでもやっちまった?
階段を上り、楼門をくぐると、正面にはご本殿、拝殿。
おおぅ!なんて立派なんだろうか!
そして左側には、本日の目的である、時計館宝物館が!
多種多様な時計が混然一体と並ぶ、古今比類なきマニアックな博物館とは思えない、
立派な外観に高ぶりますわ!
…まずは一旦心落ち着け、拝殿へ行きお詣りをします。
その後、ぐるりと境内を見学し(神楽殿のかるた額が圧巻)、
御朱印を頂きいよいよ宝物館へ。
「おお!漏刻だー!小学生くらいの頃に、歴史漫画で読んだんだよな~。」
初めて見る実物の漏刻には感謝感激雨霰っす。
さて、いよいよ宝物館へ。
中へ入ると、正面に受付。左側には、着物がいっぱい並んでおりまして、
近くにあった説明書きを読んでみますと、これらの着物はレンタル用の衣装との事。
…あ!そうだそうだ。「おとな旅あるき旅」で小塚舞子ちゃんが着てたんだよ。
あの回の舞子ちゃんはめっちゃかわいかったよなぁ(*´Д`)
と、思い出した。
入館料を払い、いざ展示室へ。
展示室は一階と二階に分かれていて、一階が時計館、二階が宝物館になっておりました。
まずは受付横の階段を上がって宝物館へと移動。
こちらでは平沼騏一郎の書や林銑十郎の書などかなり渋い展示品が目白押し!
奥の部屋では茶器等が並び、その中で一番目を引いたのが、曽我蕭白の絵。
高精細の複製画との事でしたが、これはどう見ても本物だよなぁ!
(なんて事を言ってますけど本物は見た事ないんだな)
一階へ下りて、お次は時計館。
…おおおおお!時計だらけや!(当然だけど)
昔の時計、振り子で動くからくり時計に大きな大きな和時計、
そして懐中時計に腕時計と、時計マニア大興奮間違いなしの展示室!
展示室内には時計の修理工場も併設されていて、
作業の様子を見れるようガラス張りになってましたよ。
(宝物館と時計館の様子は公式サイトで見る事が出来ます)
十分すぎる程のマニアックさにノックアウト。
満足感たっぷりに宝物館を出て、さぁ蕎麦の時間だ(善庵で遅めの昼飯を食べるのじゃ)!
…ん?何やら人だかりが出来てたので楼門側へ行ってみると…
「ちはやふる」ポスターがありましたよ。
そういや知人が大好きって言ってたなー…
って、あぶないあぶない。蕎麦の前に「かるた祭り」だ。すっかり忘れてた。
確か勧学館という所で、競技大会が行われてるって書いてあったな。
もしかしたら試合を見れるかもしれんし行ってみるか。
と、楼門を出てすぐさま勧学館へ向かいます。
暫く歩くと勧学館に到着。
…ああ、これはしゅごい。青春だわ~。
大会に出場する学生達で溢れかえるロビー。うん、陸上競技場と同じ匂いがするな~。
部外者でも自由に大会を見学出来る様でしたが、なんだか会場の熱気と迫力に気圧されて、
入り口からちょこっとだけ中を覗いただけで済ませてしまったよ。
さて。
見て回ろうと思っていた場所は全て見たので、締めに蕎麦だ蕎麦!
来た道を引き返して善庵さんへ行ってみると、お店の横にはビニールで周りを
囲んだテントが作られており、「蕎麦がき善哉」が販売中でした。
蕎麦がき善哉…ジュルリ。
そこそこ歩いた所為か少しお疲れモードだったので、ここは蕎麦からあっさり善哉へ変更。
甘味甘味甘味!
受付で善哉を注文しテント内へ入ると、床几が置かれストーブのぬくぬくさで実に快適。
そんな中で食べた、初めての蕎麦がき善哉は不思議な食感と優しい甘味でとても美味しかったのです。
品の良い里芋みたいだったなぁ(ダメな食レポ)。
そして付け合わせに出た、蕎麦を揚げたの、これがめちゃくちゃ美味しかった!
次は、蕎麦を食べに来ようと思った、大津旅行でした。
(平成28年1月訪問)
近江神宮時計館宝物館 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆☆ お詣りをして、時計館を見て、蕎麦を食べる。充実!
ヘンテコ度 ☆★★★★ 考えようによっちゃ時計専門の博物館はなかなかのヘンテコさ。
入場料 大人 300円
開館時間 9:30~16:30
休館日 月
コメント