よく話のネタで
「銀閣寺は金閣寺と違って、銀で出来ちゃいないんだぜ。」ってのがありますが、
同じ話のネタにするなら「京都には銅閣寺もあるんだぜ。」ってのを使った方が
実にクールだと思う。
ちなみに銀閣寺のネタなんですが、
僕の知り合いの中で、ずっと銀閣寺は銀で出来ていると
思い込んでいた奴がおりました。
でも「もともとは銀で作る予定だった」という話をしてやったら、
「それならあながち間違えでもないな」なんて開き直りやがった。
…こいつめ!
えっと、話を元に戻しまして、
東山は高台寺や円山公園にほど近い場所に
大雲院というお寺があるのですが、
そこに祇園閣と呼ばれる楼閣が建っております。
そう、この祇園閣こそが、
幻の銅閣と呼ばれている建物なのですな。
そもそもの話、
この祇園閣がなぜ銅閣と呼ばれているのか
ざっくりあっさり簡単に申しますと、
~昔々、と言ってもそれほど昔ではない頃、大倉喜八郎という実業家のおじさんがおりまして、
そのおじさん「金閣銀閣があるなら銅閣あってもええんじゃね?わしがつくったるさかいに!」
と、建造。祇園祭の鉾を模した建物が出来ましたのです。終わり。~
こんな感じ。
要約ばりばりなので、詳しいことはウィキペディアとかで調べてくだされ。
さあ、そんな謎がたっぷりな祇園閣、
普段は非公開で外から眺める事くらいしかできないのですが、
神社仏閣の特別拝観が行われる、京の夏の旅で
公開された時に行ってみました。
東山の入り組んだ街並みを歩き、坂道をてくてく登る。
そろそろ見えてもええはずだけど大体ここらへんなんかなぁと
上を向いて歩いていると、ちょっと風変わりだけども格好いい建物がうっすら見えた。
東山界隈は数えきれないほど遊びに来てたけど、
これまで祇園閣に全く気付かなかったのが不思議でならなかったけど、
こりゃぁ仕方ないわw
思っていたよりも小さく(とびぬけてデカいと思っていた)、
周りの建物の向こう側にあったので、ボーっとしているとこれは気づかない。
というか、上を向いて歩かないからわからなくても仕方ないだろう(言い訳)
それにしてもかなり変わった形だなぁ。
祇園祭の鉾を模したというのが納得だわ。
坂道をふうふう言いながら登りきると祇園閣がある大雲院入口に到着です。
(後で気づいたんだけど、ねねの道から行くとわかりやすい上に楽ちんだった)
早速拝観料を払い、境内へ。
まずは本堂へ向かいます。大雲院の本堂は近代的な造りの建物で、
広くて大きい。
お参りをして、堂内で展示されていた寺宝を見学します。
ずらっと壁に並ぶ寺宝は見ごたえたっぷりでした。
さて、本堂を出て奥の方へ進むと、見えてきた見えてきた。
祇園閣、見えてきました。
間近で見る祇園閣は迫力たっぷり。
それにしても何とも不思議な形をしていますな。独特。
ちなみに設計はかの有名な伊東忠太!
西本願寺の伝道院なんかも有名ですよね。
本堂から階段を下り入口へ。
内部は撮影禁止でした。
そうそう、入り口にかかってる扁額の文字は西園寺公望の筆によるものなんですって。豆知識。
さて、祇園閣の内部ですが、壁一面にシルクロードの香りがする
仏教画が描かれておりました。(敦煌壁画と言うらしい)
絵を見ながら階段をこつこつ登っていくと…
展望台に到着。
眼下には京都の街並みが広がります。
何この眺めの良さ!
ただ、この展望場所は結構な高さですので、高所恐怖症の皆さんはご注意だ。
僕はなんとかぎりぎり耐えれた…。
現在は楼上からの撮影も禁止になっていますのでご注意くださいませ。
(平成22年9月訪問)
大雲院祇園閣
おすすめ度 ☆☆☆☆☆ 京の旅を要チェック。
ヘンテコ度 ☆☆★★★ 建物自体は変と言うより恰好いい。だけど作った動機は十分に変だと思う!
拝観料 大人600円 (京の夏の旅)
拝観時間 10:00~16:00
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