栄地下の喫茶店「コンパル」にてベーコンチーズドッグを
もぐもぐむしゃむしゃと遅めの昼食に舌鼓。
んー、美味しいなぁ。と、ホッと一息をつく。
って、あれ?俺、普通に昼飯食べられてるやん。
暑さでバテてしまい、全く食欲がなかったはずなのに
こんなにきちんと食べられてるじゃありませぬか!
ぐぬぬ…。これならば名物のエビフライサンドに挑むべきだったのではなかろうか?
と、激しくくねくねと身を捩らせて煩悶す(その土地の名物料理は食べときたい人)。
…嗚呼!俺は何故、自分の食欲を信じなかったのだろうか。
そんなこんなを思いつつ、
チューチュー食後のトマトジュースをすすりながらこの後の予定を練るのでした。
とりあえず今回の名古屋旅行の目的の一つ、
「徳川宗春道中」は無事見る事が出来たので、やっぱり次はハコモノ巡りしかないよね。
ボストン美術館に南極観測船ふじ。ここら辺りを先に回る事にするか。
…いやいや、待て待て。ここはやはり今回名古屋行きを決意させた
あの展覧会を見に行くしかあるまいて!
オイラ、早く見たいんだよ!
と、すぐさま宮川香山展を開催中のヤマザキマザック美術館へ向かう事に決定。
栄地下街のコンパルを出てそのまま地下鉄栄駅へ向かう前に、
ちょっとだけオアシス21のコスプレ会場を覗いてみる事にした。
…いやぁーすげぇなぁ。地下から宇宙船の上までレイヤーさんでいっぱいや。
地下部分の中央のステージではイベントが行われていて、会場に居るだけで十分面白いんだよなぁ。
…って、あかんあかん。
いくら楽しいからと言って、何時までもここに居たら他に何処も行けなくなってしまうで。
それじゃぁ何しに名古屋に来たのかワカランようなってまう!
と、我に返って未練を断ち切り、そさくさと移動開始だ。
ヤマザキマザック美術館の最寄り駅である新栄駅までは、
栄からたった一駅なのであっという間に着きました。
しかも美術館は駅直結だったのでラクちんの極みである。
階段を上がれば建物正面から入れるようでしたが、
地下の建物入り口からだとエスカレーターに乗れるので
そちらを選択(楽な方を選ばなきゃ!)。
早速、1階に上がるとそこに待って居たのは厳つい警備員さんでした。
…お、おぅ(雰囲気に呑まれる俺)。
こ、これは美術館と言うよりも、どっかの企業の本社ビルのような感じだぞ。
警備員さんからのプレッシャーに耐えつつ、暗く落ち着いた色合いのエントランスを抜けると、
美術館の入り口はすぐ其処だ!
ふぅ、着いたかぁ…と、すぐさま美術館内にへゴー。
こじんまりとした館内、入り口入ってすぐ左側に受付があって、すぐさま入場券を購入。
部屋の奥のロッカーに荷物を入れて、よし!これで準備完了です。
展示室はビルの4Fと5Fに作られていて
エレベーターで上がるようになっていました。
何か不思議な感じだなぁ(こういう造りの美術館は初めて)。
エレベーターの前にも係りの方が居て、乗る時にお辞儀されちょっと面映ゆくムズムズしちゃいましたよ。
美術館全体に漂う、オシャレ感と高級感。
係りの方は全員女性でキチンと制服を着こなし、
何処か高級ホテルのような雰囲気なんですな。
…ああ、ツライわ~。
何がツラいって、僕の服装だよ!
よれよれのジャージにTシャツ、しかも頭にはタオル巻いているという、
正統夏の文科系ヲタク大学生スタイルなんですもん(うる星やつらのメガネにそっくりらしいです)。
そう、場違い感が半端ないんだよ!
他のお客さんも上品な感じのマダムがほとんどで、こちらへ向ける眼差しがとても痛いんだな。
(流石にすぐタオルは外しました)
プレッシャーを乗り越え、展示室の4階へ移動。
エレベーターのドアが開くと、扉の横には係りの女性がお辞儀をして待ってはりました。
…うわ、すごく緊張する。
(写真は地下の入り口近くにあったパネル。)
今回、名古屋まで見に来た展覧会は
「世界に挑んだ明治の美 宮川香山とアール・ヌーヴォー」(な、長い…)
で御座います。大好きなんだよなぁ、宮川香山。どうしても見たかったんだよなぁ。
宮川香山。この人の作品凄いんですわ。確か、だいぶん前に他所の美術館にたまたま
出ていたのを見て以来すっかり虜になっておりまして、
超絶技巧の数々、精巧な装飾、鷹とか蟹とか…ハァン!あああああああああ!
(僕の意味不明な説明よりも見たほうが早いぜ!って事で美術館の公式サイト)
ヤマザキマザック美術館では太っ腹な事に、
音声ガイドを無料で貸し出ししてくれています。
焦って展示室へ入らず、お姉さんからキッチリ借りちゃいましょう。
よその美術館では大体500円くらいするのになぁ。すげぇわ。
んで、4階。
ずらりと並ぶ宮川香山の作品の数々。
超絶技巧。いや変態技巧だわ。焼き物に鳥や岩肌がくっついてるのだが
それぞれ質感が全く違っていてもうわけわからん。ホンマにリアルですげぇわー。
香山以外の作品もありましたが、
そちらはそれ程リアルでもなく、あまり興味を持てませんでしたな。
ってか、香山の作品が凄すぎやわ…。
他に、部屋の設えというんでしょうか、
家具などが展示されていたのがちょっとヘンテコな感じがしましたな。
全く興味の範囲外の分野なので、なんじゃこりゃ!?とポカーンでしたよ。
(こんな感じ)
5階。
こちらの階は絵や彫刻などの展示。
中にはピカソの作品もあったのですが、相変わらずわけわからんでしたわ(何気にあちこちで見てるな)。
ロダンの彫刻も何点かあったのですが、こちらはひたすらエロかったなぁ。
男女が絡み合ってる様子の銅像ばっかりで、あれは子供には見せられない奴だ。
後、作者と作品名は忘れてしまったんだけど、野菜か果物の断面の絵があったのですが…。
あれはどう見ても○○○を想像さすように描いていたに違いないと思いました。
昔の西洋の絵はそういう意味を持たせているって習ったので、
間違いないと思うんですがどうでしょうかねぇ。
それとも単に僕の心がエロにまみれてしまって純粋じゃないってこ事なんかな。
後、アンドレ・ボーシャンって人の絵を初めて見たのだけど…。
あれはやばいやろ。アンリルソーに匹敵するどころかそれ以上のヤバさだわ。
(気になった人はグーグルで検索検索ぅ)
超絶技巧と素朴派絵画の高低差に眩暈を覚えながら観賞を終える。
一階に戻り、図録を買いに行くと、なんと1冊300円という安さに腰を抜かす。
う、嘘でしょ!?
まぁ、何千円もするような大きな本ではなく、ほんの小っちゃなものだったのですが
これはこれでいいなぁと思いました。
(平成27年8月訪問)
ヤマザキマザック美術館 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆★ やってる展覧会関係なしに、この美術館独特の雰囲気を楽しむべし。
ヘンテコ度 ☆☆★★★ 珍スポ的変さは皆無だけど、普通の美術館とはちょっと違う感じのヘンテコさ。
入館料 大人1000円
開館時間 (平日) 10:00~17:30 (土日祝) 10:00~17:00
休館日 月 展示入れ替え期間 年末年始
「世界に挑んだ明治の美 宮川香山とアール・ヌーヴォー」
開催期間 平成27年4月25日~8月30日
入場料 大人1300円
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