廃人旅行舎グダグダ旅行記

ハコモノ巡りとマネキンジオラマの記録帳

偽ねぶた、なんて呼ばないで!不思議なノリのヘンテコ祭りだった「大立山まつり」(奈良)

time 2017/02/26

睦月。昼下がりの喫茶室。
ふっかふかのソファ(ダメ人間製造機)にだらしなく腰を沈め、
気持ちだけは優雅に午後の紅茶タイムを過ごす三匹のオジサン達は、
来週に控えていた「偽ねぶた」でお馴染み「大立山まつり」の話題で大いに盛り上がっていた。

~大立山まつりとは~
冬場の観光客誘致の為に奈良県が昨年(平成28年)から始めた
出来立てホヤホヤの新しいお祭り(イベント)である。
祭では立山と呼ばれる造りものが飾られるのだけど(大立山まつりでは巨大な四天王像が練り歩く!)
それが青森のねぶた祭りににそっくりだとして「奈良で何故ねぶた?」「この偽ねぶた!」
なぁんて散々な言われ様なのだ。
詳しい事は奈良県観光サイトさんで解り易く書かれていますのでそちらでどうぞ

 

「もう偽ねぶたの時期か~。前回は行けなかったからなぁ。今回は何としても行っときたいよね。」
「祭に行った人の感想とか読んだんだけど、結構面白そうだったわ。」
「奈良県民としてはどれほどインチキくさいのか見とく義務があるな(友人二人は奈良在住)。」
「…よし。それじゃぁ行ってみますか!」
と、巨大エレクトリック四天王像が会場を練り歩く(らしい)「大立山巡行」が行われる
1月28日土曜日晩に行く事を決め、オジサンたちのお茶会はお開きとなりました。

 

…んで、大立山まつり当日。

大きなイベントをするにはもってこいの広さだからと言って
真冬に吹きっさらしの平城宮跡を選ぶとか、奈良はちょっとどうかしてるぜ!
…全く持ってサディスト極まりないわ!
と、奈良県民である友人の激しきディスりを聞きながら、
大立山まつり会場・平城宮跡の最寄り駅・西大寺駅に、
懐には桐灰、マフラーをぐるぐるまいてマスク装着、ヘイヘイ!職質バッチコーイ!スタイルで
午後六時に颯爽と到着です。
(着ぶくれ具合が半端ない。たぶんピッコロさんの服装より重たいでしょう)

イベントタイムテーブルによると、
大立山巡行は19時開始なんだけど、
この日は若草山の山焼きも行われるという事で少し早めに来てみました。
(山焼きは18:30開始。平城宮跡からでも見えるとの友人の意見を採用しての早目の到着です。
ちなみに18時過ぎから花火も打ち上げられます。)

西大寺駅から平城宮跡までは歩いて大体10~15分ほどの距離。
近からず遠からずという何とも言えない微妙な遠さなんですが、
駅から会場まではシャトルバスが出ていたので、歩く事が嫌いなもやしっ子な友人達は
すぐさまバス乗り場へ移動しやがりました。
(バスなんかに乗ってたら花火見えないじゃないかとぶつぶつ文句を言う僕。)

とりあえずバスに乗りこむ前に置いてあった運行表を見てみると…
嘘でしょ!?出発時間はまさかの約20分後の18:30!?(うろ覚え)
うぉぉぉ。これなら歩いている方が早いじゃない。
って事で、バスに乗りこみ空いていた席に座りかけていた友人一名を引きずり出して徒歩にて移動開始だ。

平城宮跡に向かってぶらぶら歩いていると、
真正面、若草山がある東の方からどーんどーんと大きな音が聞こえ始めました。
一気に高架下を抜け、坂道を上がった先でパッと開けた夜空を眺めてみますと…
あああああ!綺麗!色とりどりの花火ががが!

急げーーーーーっ!会場でゆっくり花火を見るんじゃー。

 

さらに歩く事数分。ようやく会場である平城宮跡に到着です!
闇の中をぼんやりと輝く灯りを頼りに進んで行くと、突然の人だかりががが。
大立山まつり、最初に着いた場所は、奈良県内各市町村のご当地鍋を食べられるイベント
「あったかもんグランプリ」の販売ブースでした。

にゅうめん、焼きそば、飛鳥鍋。竜田揚げに猪肉、豆乳鍋に…旨そうなもんだらけやん!
各テントには行列が出来とるし、ほかほか湯気をあげる丼鉢に夢中な人でいっぱいや!
防寒対策バッチリできたはずなんだけど、それ以上の寒さにやられかけていた我々の心を
あっと言う間に鷲掴みしたあったかもんグランプリ。これか!これが狙いで平城宮跡で開催したのか!?
なんて恐ろしい子、奈良…。

そうだそうだ。忘れていましたが、打ち上げ花火はこんな感じでしたよ。
うむ、綺麗。

さて。この後は、
すぐさまメイン会場に行って噂の偽ねぶたを見るか、
それとも寒さと空腹を凌ぐ為にご当地鍋であったまるか、どっちを先にするか緊急会議を行ったところ…
僕→偽ねぶた。友人二人→鍋。
多数決により、先に食事をとることに決定。

どれも美味しそうだし、すっごく迷うよなぁ…。と会場内をあちこちうろうろ。
…なんせ数が多いんだから仕方がない(39店舗)。
中でも大人気だったのが前回グランプリの高取のごんだ鍋。
こちらのブースには長い長い列が出来ておりましたよ。

 

奈良の地元民トークを繰り広げていた友人達が選んだのは
上北山村の大峰奥駆行者汁。
ここはやはり猪でしょ!猪!と鼻息荒く注文する地元民たち。

食後、ジビエ鍋最高!のお言葉を頂戴しましたー。

んで、アタクシの方はと言いますと…
高取は雛人形を見に行ったから親しみがあるんだけど、寒い中並ぶのがなぁ…。
となると、雪丸ラーメンか(王寺・雪丸カワイイ)宇陀市の鍋料理(又兵衛桜は実に良かった)
しかないな。
で、悩みに悩んだ末に選んだのが、宇陀市のもちそうという謎の汁料理でした。
受け取った際に、食べる順番(白→茶→黒)を言われ、その通りに食べ進んでいったのですが…
これ、オイシイネー!
柚子が香るお出汁にひたひた浸る、チーズの入ったジャガイモ餅(白)と小麦餅(茶)、
そしてアンコタップリのデザートお餅(黒)の三種類(説明してもらったけどはっきり覚えとらん)。
中でもジャガイモのがとびっきり美味しかったです。
ちと不安だったデザートお餅も、出汁と合わさると甘じょっぱい感じでなかなかいけましたぞ。

あったかもんグランプリで出されていた料理はなんとなんとの一杯400円!
この恐るべきコスパの良さには吃驚仰天でした。
次は何食べちゃう?それならいっそのことたくさん買って、テントに持ち込んで食べようか
(ストーブが焚かれたテントが用意されておりました)
なんて、もう祭そっちのけで食事に専念しちゃいそうな程でしたわ。

食事の後はいよいよ祭り会場へ向かいます。
おっと、そういや、そろそろ山焼きも始まってんじゃね?と移動途中に遠く奈良の街中を見てみますと…
おお!平城宮からでもよう見える。

そしてようやく着いた大極殿前のメイン会場!

うわわわわ!
予想していた以上にめっちゃエレクトリックやん!

暗闇の中に浮かぶ、ギンギラギラギラに光る四天王像はなかなかヘンテコな感じでした。
だけど、なんかカッコいいな!

増長天像。
本物のねぶたを生で見た事が無いので何とも言えませんが、
これはこれでなかなかすげぇなぁという印象です。
(青森の方のを見てたらショボいとか思うんかなぁ)
まぁ、だだっ広い平城宮跡にポツンポツンと置かれているのは
ちょっとかわいそうな点ではありますな。(会場広すぎ)

「でも偽ねぶたって言やぁ偽ねぶただよね。」
なんてニヤニヤしながら
見学する友人(めっちゃ楽しそうなくせに)と、
全部見て回るかと他の像を見学しに行こうとした時、
大極殿前の方から威勢のいい掛け声が聞こえてきました。何々?

大極殿の前を駆け抜けていくのは今井町のだんじり!
大立山まつりでは奈良県各地の伝統行事も披露されてました。

こんな感じで会場内をうろうろ見学していると、
いつのまにやら大立山巡行が始まる19:00に。
中央ステージには司会の人が現れ、いざイベント開始。
一斉に中央付近に集まる来場者達。

まずは巡行前の準備としてスタート位置に着くため移動を開始する四天王像。
って、こんなに軽々移動できるの?(普通に人が引っ張ってた)
ステージでは和太鼓の演奏が始まり、ドコドコドコ…と平城宮跡に太鼓の音が響き渡ります。

 

演奏終了後には演者による軽妙なトークが繰り広げられ、その後演奏が行われていたステージ上から
もう一つのステージへ太鼓が運ばれ、演奏再開。
それを合図に、再び灯りがともされ動き出す四天王像!いよいよか!

 

観光客の周りをぐるりぐるりと回り始める四天王像。
(それほどスピードが出てないので変な間があってじわじわ来るものが有ります)
その光景を唯眺めるしかない観光客達。

四天王像がぐるぐる何週も回っている内に演奏はどんどん熱を帯び、マイクパフォーマンスも勢いを増す。
「皆さん!掛け声ー!むびょーそくさーい!むびょーそくさいー!」
リズミカルに連呼される無病息災の掛け声。
急激な展開について行けない、寒さに震える見物客とのあまりにも激しい
温度差に耳がキーンってなるわ(それは高低差)。

急に生まれた謎のライブ感、いやこれは怪しげな宗教的雰囲気か!?
そんなヘンテコ極まりないシチュエーションに面白さがじわじわとこみあげて来る。
そういやあいつらはどんな顔してんだろう?と思って
友人達の方を見てみると、「奈良県、なにやってんねんw」
とニヤニヤが止まらない様子。
「これが2億かー。俺の市民税!じゃぶじゃぶ!」
と謎の言葉を叫んで、とてもご満悦の様子でした。

遠くの方では山が焼け、どでかいエレクトリック四天王像は微妙なスピードで周りをぐるぐる回る。
ずーっと耳の奥にはリズミカルな無病息災の掛け声が残り思わず呟いてしまう…
この非日常感。な、なんやねんコレ!

始まったばかりの大立山まつり。まだ方向性が定まっていない手探り感がたっぷりと感じられてとても面白うございました。

 

四天王像は細かいとこまで作り込まれてましたな。

巡行終了後にステージ前に集合する四天王像。

この後もイベント(?)が続いておりましたが、
余りに寒いのと、早目に移動してあったかもんグランプリでもうちょっと何かを食べようと思い
メインステージから離脱。さぁて何食べようかな…って大事な物を忘れてはいけない。

友人達にちょっと待ってとお願いして見に行ったのが…これだ!

 

獅子舞にあさが来たのマネキンジオラマ!
(獅子舞は動いてましたよ)

 

そして真田犬伏の別れ!チリ毛の大泉さん風幸村にイケメン草刈正雄さん若かりし頃にそっくりな信之兄!

うほぅ、なつかすぃー!

これらのマネキン立山は広陵町で行われている大垣内立山まつりで展示されていたもので、
 大垣内立山まつりは大立山まつりのモデルとなったお祭りなんですよね。
大立山まつりでのこの紹介のお蔭で大垣内立山まつりの事を知る事が出来たんだよなぁ。
ありがたや大立山まつり!
昨年の夏に行った大垣内立山まつりのお話はこちら。イチロー人形も有るよ!

御所の東名柄天満宮で行われている天神祭りの立山も飾られておりました。
御所でも立山まつりが有ったんやねぇ。初耳やわ。こっちも一度見に行かなきゃならないわー。

芸大出身の友人はこのマインクラフトがいたくお気に入りで
キャッキャウフフしていましたな。

これで見るべきものは全部見たはず。
寒空の下見物し続けたんで体も冷えたし、この後の反省会と言う名前の飲み会(何の反省よ?)に備えて
ちょっともう一品なにか暖かい物でもと…

あったかもんグランプリのブースを回ってみると、ほぼ商品は完売!
うわぁ…。
それでもまだどこかに何か残ってるのがあるだろうと探し回ってようやく一つ買えたのが

大和高田の大和なんじゃく野菜のホルモンうどん。
なんじゃくなオジサン達、三人で一つのうどんをつつきましたとさ。嗚呼!一杯の掛けそば。

 

締めはたぶんお役立ち情報。
折角なので帰り際に何処か店でも入ろうと西大寺駅周辺をうろつきましたが
ほとんどの店は満員で入れず仕舞い。結局、西大寺駅構内の立ち飲みに行ったのですが、
そこに行くまで30分くらい店を探してうろうろする羽目に。
なので、大立山まつりの後にどこかお店を探すのなら、いっそのこと難波に出るか奈良に出るか
した方がいいかもしれませぬぬぬ。時間も30分も有れば着きますからなー。

 

(平成29年1月訪問)

奈良大立山まつり 公式サイト
おすすめ度 ☆☆☆☆★ ヘンテコでかなりの面白さだけど、いかんせん寒すぎる…。
ヘンテコ度 ☆☆☆☆☆ 個人的には満点です。

開催期間 平成29年1月25日~29日
入場料 無料

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